【2023年10月14日配信】
童心にかえる径こそ開く窓
栃木市 髙森 文子
〈参考〉
上の写真は
上日寺の大公孫樹
(国指定天然記念物.氷見市.1926年指定)
撮影 木偶乃坊写楽斎さん 2023.10.14
中の写真は
金沢美術工芸大学4年.青木晴美さんの
卒業制作「樹」
(小社撮影.当講座記事NO.22から)
下の写真は
幸せ運ぶ森の妖精トントゥ
撮影 渡會恒和さん
(当講座記事NO.308から)
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同272 「命」の新文化創造の世へ
同225 ”ふるさと金沢”再発見「校歌」
同294 おんな川にかかる橋
軽井沢矢ケ崎川畔 室生犀星詩碑
我は張りつめたる氷を愛す
斯る切なき思ひを愛す
我はそれらの輝けるを見たり
斯る花にあらざる花を愛す
我は氷の奥にあるものに同感す
我はつねに狭小なる人生に住めり
その人生の荒涼の中に呻吟せり
さればこそ張りつめたる氷を愛す
斯る切なき思ひを愛す。
詩集『鶴』(素人社書店、1928年)
巻頭詩「切なき思ひぞ知る」
同265 許蘭雪軒のことなど・松陰の真意
野山獄で吉田松陰の心をとらえた思想
李卓吾思想の真髄は童心説にある。
「童」が童子、赤ん坊と言う意味であり、
人間が生まれたままの自然状態である。「童
心」とは偽りのない純真無垢な心、真心を言
う。これは陽明学の「良知」を発展させた先
に李卓吾が到達したものである。李卓吾によ
れば、誰もが持つこの「童心」は人間が成長
して社会生活を営み、文明化されるにつれて、
道理や見聞、知識を得るなど外からもたらさ
れるものによって曇らされ、失われるという。
この思想が危険視されるのは、当時正統イ
デオロギーとなっていた朱子学における聖人
に至る道を否定している点にある。朱子学で
は心を性と情に分かち性こそ理とする「性即
理」をテーゼとするが、性を発露するために
読書などによって研鑽を積まねばならないと
する。しかるに李卓吾はそのように多くの書
物を読んで道理や見聞を得ると言う研鑽その
ものが「童心」を失わせるとして排し、否定
的に捉えるのである。そして「童心」を失っ
た者が成す文や行動がいかに巧みであろうと
仮(にせ)であって、真なるものでは無いと
する。 (ウィキペディアから)
野山獄中の吉田松陰が李卓吾の思想の
影響を受けたのであれば、松陰の尊王
攘夷の思想は、否定されるはずである。
長州・野山獄で自身の死を覚悟した松
陰は、本当は尊王攘夷を超える何か新
しい思想を育んだのではないだろうか。
そして、そのことによって、幕府から
死刑に処せられた、かつ明治政府にも
受け入れられず利用されて薩長土肥の
尊王攘夷思想の先人とされてしまった、
というのが事実、真相ではなかろうか。
また、尊王攘夷の思想すら捨てて明治
政府の重鎮となってしまった松下村塾
塾生に対しても松陰は泣いているだろ
う。高杉晋作 (1839-1867)、久坂玄瑞
(1840-1864)、吉田稔麿 (1841-1864)、
入江九一 (1837-1864)の松門四天王も。
大和魂とは、いったいなんだったのか。
(当講座編集人)
手のとはぬ雲に樗の咲く日かな
子義
箱根山越すとき汗のい出やけん君を思ひてふき清めてん
一声をいかで忘れんほととぎす
同250 秋田犬「ハチ」の心・昌益と同郷
同48 オリニナル・子どもの心
エミール・シオラン
「祖国とは国語だ」
伊藤正孝(朝日ジャーナル編集長)
友をいたむ
同302 真と信に生きた官僚と船頭
山内豊徳(厚生省官僚、伊藤さんと同窓)
遠い窓
わたしの心にある遠い窓
いつかはその窓から
そとを眺めてみようと思う
いつかは……と
さびしい言葉だが
あゝ 遠い窓
浅川マキ『裏窓』(白山市出身)
浅川マキ/ ライブ夜 1977.11.19 京大西部講堂
北出晃・NHKディレクター(白山市出身)
同90 年越しの記(1)
同91 年越しの記(2)
姫神『遠野』 春風祭、水光る、峠、早池峯、綾織
手取峡谷
同261 知られざる歴史「海に消えた布引丸」
韓国蚕室総合運動場での感動的出来事
2023.4.25 佐藤章さん、同275、299、300から
くまかしがはをうずに
同300 佐藤章さん、またも涙でパトリオティズムを語る
やまとは国の真秀ろばたたなづく青垣山隠れるやまとし美はし
命の全けむ人は畳薦平群の山の熊白檮が葉を髻華に挿せその子
2023.4.29 氷見海岸から見る富山湾.劔岳.立山.唐島 木偶乃坊写楽斎さん撮影 青垣の美しさとすばらしさ
都於邪靡堆 則魏志所謂邪馬臺者也
有女子 名卑彌呼 能以鬼道惑衆 於是國人共立爲王
俀王姓阿毎 字多利思北孤 號阿輩雞彌
氣候温暖 草木冬青 土地膏腴 水多陸少
男女多黥臂點面文身
有阿蘇山 其石無故火起接天者
卑弥呼について一考
「ヒメミコ」を聞き違えて「卑弥呼」と
さげすんで表記した『魏書』を、魏徴は
そのままに借用したのではないだろうか。
ヒメミコは女性の王様という意味であり、
「女皇帝」とか「女大王」、「姫皇王」、
「姫巫皇」とでも記すべきだったのでは。
参考
当講座記事NO.86、275から
〈後記〉
割り込み大歓迎
最寄りのスーパーへ買物に行ってきたばかり。
レジに並んで私の順になり、かごを出そうと
一歩前に出ようとした瞬間、老婦人がさっと
私の前に割り込み自らのかごをレジに置いた。
私は仰天し後ろを振り向くと並んでいた全員
ニコニコ顔で笑っていた。老婦人はレジに並
んでいた人に気づかなかったのだ。そして誰
ひとり老婦人に声をかけなかった。レジ係も。
老婦人は支払いを終えると、さっそうとして
店を後にした。(2023.10.21 当講座編集人)
撮影 木偶乃坊写楽斎
撮影 木偶乃坊写楽斎
「私の感じた大公孫樹」
霧におおわれた紅葉の二上山 2023.11.18 高岡市・氷見市
大伴家持、菅原道真、上杉謙信、
前田利家もこいあこがれた景観。
海越しに三千メートル級の山々
が見えるところは世界に三箇所。
2023.11.21 於 氷見海岸
撮影 木偶乃坊写楽斎 上の写真は毛勝三山
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当講座記事NO.150から
『歌垣の世界 歌垣文化圏の中の日本』
著者 工藤 隆(勉誠出版、2015年)
第33回(2015年度) 志田延義賞受賞。
志田延義氏は、国文学者。専門は日本
古代歌謡。富山市出身。
同150 七五調の源流・歌垣
当講座記事NO.235、266、310、311、320から
2023.12.12 JBpress、小川哲也衆議院議員が語る
小川淳也著『日本改革原案
2050年 成熟国家への道』
(光文社、2014)
『日本改革原案 2050年
競争力ある福祉国家へ』
(河出書房新社、2023.10)
大島新さんと中原一歩さんとの対談
小川さんは「使命」を「欲」と言い
換えている。謙虚な人柄のあらわれ。
時代の要請、「庶民宰相」をめざせ。
2023.12.27 東洋経済オンライン
土屋武之さん、すばらしい取材記事
『旅は途中下車から
降りる駅は今日決まる、今変える』
(交通新聞社新書、2020)