コロナの本当の本質を問う②

【2021年10月14日配信 NO.197】   




 政治家に問う   



                                         矢田 嘉伸   


 新型コロナ騒動で、私が何よりも懐疑的

思議に思っていることの一つに、ほと

んどの議員さんが、一連のコロナ騒動に対

する疑問を議会で質問せず、かつ選挙で

ロナ対策に対する具体的な見直しの公

掲げていらっしゃらない姿であるのは、

たいへん首しげるばかりです。


 *新型コロナの存在証明がないことに対

  し

 *マスクの効果や必要性に対して

 *PCR検査の正当性に対して

 *陽性者・感染者の違いに対して

 *治験中のワクチンに対する安全性に対

  して

 *子どもや妊婦へのワクチン接種に対し

  て…

 *倒産・失業者に対する配慮に対して

 *同調圧力で悩む方々の配慮に対して


 などなど、議会での質問・追及や国民へ

いねいな説明がありません。


 取り上げればきりがないほど、たくさん

の疑念を感じてやみません。これまでの

ロナ対策に対して、それぞれの議会で沈

を通し、国民の声を代弁せず、質問すら

こなかった議員さん方たちは、本当に

の一年半もの間、何一つおかしさを感じ

ことはなかったのでしょうか?


 陽性であれば因果関係がなくてもその時

で亡くなった方は全員新型コロナ死とし

て昨年6より報告することの申し合わせ

をし、反対にワクチン接種後の死因や有害

事象に関しては、その因果関係の証明がで

きないからとの理由で、その関連性を否定

しているのは、明らかに不平等な対応だと

思っていますが、それに対しても何もおか

いと思うことはないのでしょうか?


 どう考えてもアンフェアな対応にしか見

えません。それに対して、沈黙は承認し

いる意思表示だとも聞かせていただいて

すが、その沈黙されている多数の議員

の中で、現在の対策の正当性を逆に詳

説明してくださる方はいないのでしょ

か?

 

 今、全国各地で地方選挙が行われていま

す。まもなく総選挙もはじまります。


 このコロナの問題は、与野党が対立する

課題ではなく、国民の命と健康と暮らしを

守らなければならない全政治家の、政治家

として当然の「使命」と「責任」と「資質」

が問われるものです。


 未来に対する耳にここちよいだけの公約

を掲げ以前に、現実、今現在、実際の暮

らしで多大な影響を受け多くの国民が犠牲

を背負悩み苦しんでいる深刻なコロナ問

題と、まずもって正面から向き合い、国民

の声に誠意をもって真摯に耳をかたむけ、

コロナ対策の見直しや政治そのものの体質

のおかをこそ真剣に改めていこうとい

う気概る、真心ある本当の政治家やリー

ダーが、輩出されれ替わっていくことを

心底願っいます。


 どの立候補者が、現在の異常な社会に危

機感をもち、責任感をもって、誠実に国民

線で真剣に動いてくださろうとしている

のか?


 私たち国民こそ、冷静に見極める先見の

眼をもつことが必須だと思っています。


 選挙の投票すら放棄してしまえば、何一

政治も社会も変えていくことはできませ

ん。これまで無関心で惰性に流され放置

てきた結果、薄情で怠慢な政治体質をつく

ってきてしまっていた姿を、あからさまに

見せられたこのたびの新型コロナ騒動……


 改めて目の覚めた方も増えたのではない

しょうか。


 だからこそ、せめても本物とニセモノを

極め、今までと違う意識をもって選挙や

治というものを国民全員が共に考え、今

まで犠牲を無駄にすることなくこの異

を通して私たち国民が、私自身が、

覚めて成長させもらえることを心から

いのります。

 










〈以下参考〉


政治の本質を考える 

2021.10.15

文明アナリスト・新井信介さん発信動画

  

魏徴「述懐」、「貞観政要」. 諫議大夫 . 瓦崗寨


中原還逐鹿 投筆事戎軒

縦横計不就 慷慨志猶存

仗策謁天子 駆馬出関門

請纓繋南越 憑軾下東藩

鬱紆陟高岫 出没望平原

古木鳴寒鳥 空山啼夜猿

既傷千里目 還驚九逝魂

豈不憚艱険 深懐国士恩

季布無二諾 侯嬴重一言

人生感意気 功名誰復論


日経新聞コラム「春秋」(2021.10.5)

写真の右横を左クリックすると拡大できます。
当講座NO.176に新井さん執筆記事があります。
魏徴は太宗李世民の「泰山封禅」に反対した。



2021.11.16発信動画

  「推背図」解説 日本人は「羽化」できるか? 






 

 

コロナワクチン 副反応データベース検索






2021.10.22厚労省公表(2021.10.3現在)

    コロナワクチン接種後死亡1312人に
    
  副反応 男性   7212人(重篤1912人)
       女性 20004人(重篤3292人)

 【厚労省資料の見方説明】

   大迫徳子さんの2021.6.21動画から

新型コロナとワクチン

 https://osekonoriko.com/menekiup/


 









代議士候補が反ワクチンの声を挙げる 

北條智彦・立憲民主党東京13区総支部長

(同党公認) 

news.yahoo.co.jp/articles/5909d (火消しの記事)










〈後記〉


2021.9.23

阿部知子代議士(小児科医)のツイッター


「この間コロナワクチンの接種が急速に進

一方接種後に死亡、副反応が疑われ

告されたケースが千例を超えている。し

しその大半は因果関係不明とされ副反応

して救済されない。また別途自治体を窓

とすると予防接種被害者救済制度の申請

るが、死亡例の審査は今後。」



2021.6.26

「あべともこニュース」No.605から

 (発行.衆議院議員あべともこ事務所.

  神奈川県藤沢市)


 ワクチン副反応のフォロー体制を

  2週間ごとに公表されている新型コロ

 ナワクチンの副反応検討部会の報告によ

 ると18日現在、接種後に亡くなった方

 は前回から159人増えて356人に。

 死亡以外の重篤な副反応も因果関係は「

 評価不能」のオンパレード。「ワクチン

 接種の体制に影響を与える重大な懸念は

 ない」と結論づけられました。

  でも新型コロナワクチンは治験段階の

 ものを「特例承認」して接種開始された

 という事を忘れてはなりません。安全性

 や有効性に加え、中長期的にどんな副反

 応が起きるのか、まだわかっていないの

 です。

  副反応が疑われる症状は、診察した医

 師が報告することになっていますが、か

 かりつけ医でない場合は、普段の体調や

 病歴などがわからないため、判断も難し

 いのが実態です。副反応を疑った場合の

 相談窓口も、県ではなく身近な市町村に

 こそ置くべきです。



 国会議員の中では今のところただ一人これが

 精一杯の主張である。忸怩たる思いが伝わっ

 てくる。

 阿部知子さんはコロナの本当の実態、真相を

 すべて知っている国会議員であるはずである。

 国会議員であるがゆえ真実を語れないとい

 いびつな、何か重大な理由や現実の社会構

 があるとしか思えない。しかしながら、ここ

 を打破ない限りこのコロナ禍の解決はない。

 当講座記事NO.161・193の谷本誠一呉市議、

 NO. 195 の小田圭一岡山県議の主張、議会質

 問と見比べていただきたい。

   現代社会の政治・経済・教育・医学・薬学・

 科学・学問・芸術・スポーツ・芸能・法曹・

 メディア界などそれぞれ全分野にわたって、

 現代の魏徴の出現、諫言、諫正が待たれる。

 阿部知子さんの著書に『子育て@みんなの政

   治  -弱いもの、小さいものを守れる社会に-

 (ジャパンマニフェスト、2018年)がある。

                (編集人)






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319. 何者でもない者が生きる哲学  

【2023年11月4日配信】         考えることがなぜ大切なのか     小を積めば即ち大と為る. 『報徳記』富田高慶1856    二宮尊徳翁曰く 「励精小さなる事を勤めば大なる事必ずなるべし。  小さなる事をゆるがせにする者、大なる事必ず  できぬものなり」     読書のすすめ 背負い歩き考える二宮金治郎          ロダンの『考える人』よりもりっぱに思える         薪を負いて名定まる         損得から尊徳の世へ             朱買臣 哲学の時代へ(第14回)                                        以下の文はkyouseiさんという方のnote にある文です。偶然みつけ共感するものが ありこれまで何度か勝手にその文を紹介し てきました。どこのどなたかまったく存じ 上げませんが、またお叱りを受けるかもし れませんが、本日掲載の文をご紹介します。 (当講座編集人)            本当の哲学とはなにか            note での投稿も長くなった。 連続投稿 が 370 を超えたようだ。そんなことはどう で もい いことだが、ぼくはこれまで 「哲学」 だと 思って書いていた記事は、「本当に哲 学 な のだろうか」と思うことがよくある。 皆の言う「哲学」は、「○○哲学では…」 と 難しい話をよく知っている。 ぼくはというと、思考を治療的に使って 現 状の維持、回復を狙うものだ。 「何が不満か」「何がそうさせるのか」と いった答えを探すものだ。だから「治療的 哲学」と銘打っているのだが、はたしてそ れは哲学なのだろうかと思うこともある。 ぼくの哲学は「結果が全て」であり、再 現 性も求める。結果が出ないとすれば、や り 方がまずかったとすぐに修正する。自分 自 身を実験台にして確かめるのだ。 難しい話を好まないのは「使えない」 か ら だ。使えないものは真理ではないと 考え て いる。 だからといって、ぼくの視野が広いか とい えばそうではなく、個人という狭い世 界観 をどう変えるかといったものだ。 「大したことないな」と思われるだろう が、 では、...

280. 湯の人(その4)現実と夢

 【2022年11月22日配信】   大きな便り                       加藤 蒼汰          秋とはいっても冬のような寒い夜だった。 浴室にはだれもおらず、脱衣場には番台に 座っている銭湯の主人と私ともうひとり。  その人は銭湯の近所の人であり、かつて 高校の教員をしていた。在職当時、馳浩・ 現石川県知事を教えていたと語っている。 八十歳を超えている。  この銭湯でよく顔を合わせ、会うたびに 知事の高校在学中のエピソードを繰り返す ので、私はその話の内容をすっかり諳んじ られるようになってしまった。高校入学時 から卒業までの様子、レスリング部での活 躍などであるが、私が特に感銘を受けた話 は、知事は高校時代、冬、雪が降り積もっ た朝には真っ先に早出登校して、生徒・教 職員を思いやり、校門から校舎玄関入り口 までの路をひとりスコップで雪かきをして いたというくだりである。  そんなすばらしい教え子をもつ元先生が、 服を脱ぎ裸になって浴室入り口に向かって 五、六歩あるきながら大便を三個落とした のである。気づかずに落ちたようなので、 私は「先生、落としもの」と声をかけると、 「ありりー、まったく気いつかんかった。 あはははは」と笑うのである。  私は、脇にあったチリトリでこの塊をす くいとり、「みごとな色と固さやね」と言 いながらトイレに流した。しかしながら、 脱衣場にはその匂いが全面に沁みわたり、 息が苦しくなるほどだった。このとき私は、 幼いころサーカスを見たときのことを思い だした。  それは曲芸をしていた象が巨大な大便の 塊を三個落とし、団員があわててスコップ で拾いあげていた光景であった。このとき の衝撃の記憶がよみがえり、私にとっさに チリトリを思いつかせたような気がする。 本を読んでいた番台の主人もその匂いで事 のいきさつに気づき、「匂いもすばらしい ね」と笑いながら脱衣場の窓を全開し床を 雑巾でふいてくれたが、その強力な匂いは 容易に消えなかった。  その間、先生は先に浴槽へ入り、気持ち よさそうに浸かっていた。私は先生と湯壺 にいっしょに漬かることに一瞬躊躇したが、 免疫機能が高まるまたとないチャンスでは ないかとの思いも何ゆえか突然こみあげて きて湯船に同席、お伴したしだいである。 ...

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【2023年5月25日配信】   マスクをめぐる学校との苦闘                   千葉県 今野 ゆうひ  17歳                          2019年。新型コロナウイルスが突如 として私たちの生活に現れました。何もわ からないまま政府に舵をゆだね、ウイルス の災いとして ”コロナ禍” は四年目に突入し ました。 当時中学三年生だった私の日常も  “コロナ禍” によって一変しました。  外出自粛、一斉休校、ソーシャルディス タンス、マスク、消毒...   それら政策を半ば面白がりながら、20 21年まで三年間、流されて過ごしました。  人との接触をなるべく避けながらいかに 楽しめるか。マスクをしていかにおしゃれ をできるか。いつしか私たちの生活は“コロ ナ禍”ファーストへと姿を変えていました。  2021年、高校一年生になった私も“コ ロナ禍”ファーストな高校生活を送っていま した。  その年の夏、母と私は新型コロナと全く 同じ症状を発症。病院に行っても薬がない ので PCR検査などはしていませんが、あの 症状は確実に新型コロナだったと思います。 その時母と、“コロナ禍” ファーストな生活 をしていても感染はするし、普通の風邪と 同じように治るということに気づきました。  もちろん個人差はありますが、なぜここ まで徹底して感染源を特定したり外出制限 をしたりするのか、その時からじんわりと 疑問が生まれます。  経験は人を変化させますね。  そんなこんなで私と母は、自転車に乗っ ている時だけ。から始まり、すこしずつマ スクを外すことにしました。  ある日、母と一緒に近くの大きめのスー パーで買い物をすることになります。 「注意されるまでマスクしないで入ってみ るわ」  正直遊びの部分もありました。ちょっと 面倒くさくなっちゃったのです。強い意志 もないただのチャレンジだったので、何か 言われたらすぐ付けるつもりでした。  ところが、なんかいけちゃったのです。 一時間弱いたものの、誰にもなんにも言わ れず買い物終了。  なんということでしょう。今までやって きたことはなんだったんだと思うほどあっ けなくチャレンジは成功。今思えば、この スーパーで何か言われていたら、この文を 書くこともなかったで...

275. スポーツを文化にするために

【2022年10月10日配信】      「学生野球考」      慶應義塾大学野球部監督   前田 祐吉   史上最高演技   史上最高選手      勇気ある発言   「オンニ、ここで記念に一緒に撮りましょ」   「オレは笑わないが、笑って何が悪いんだ」    台湾、中国、日本、コロンビア  体操鉄棒4選手     中国・張博恒(左)と台湾・唐嘉鴻   唐 「こんなのもらっちゃったよオレ」   張 「よかったらオイラのもあげるよ」   唐 「そっちのは錆びてるみたいだね」   張 「ほんとだ。だったら交換してよ」   唐 「ならオレのも持ってけよ」   石原裕次郎『錆びたナイフ』  葉隠・武士道を覆す号泣                       「サード!もう一丁!」「ヨーシこい」 と いう元気な掛け声の間に、「カーン」と いう 快いバットの音がひびくグラウンドが 私の職 場である。だれもが真剣に野球に取 り組み、 どの顔もスポーツの喜びに輝いて いる。息子 ほどの年齢の青年たちに囲まれ、 好きな野球 に打ち込むことのできる私は、 つくづく、し あわせ者だと思う。  学生野球は教育の一環であるとか、野球 は人間形成の手段であるということがいわ れるが、私の場合、ほとんどそんな意識は ないし、まして自分が教育者だとも思わな い。どうしたらすべての野球部員がもっと 野球を楽しめるようになるのか、どうした らもっと強いチームになって、試合に勝ち、 選手と喜びを共にできるのか、ということ ばかり考えている。  野球に限らず、およそすべてのスポーツ は、好きな者同志が集まって、思いきり身 体を動かして楽しむためのもので、それに よって何の利益も求めないという、極めて 人間的な、文化の一形態である。百メート ルをどんなに早く走ろうと、ボールをどれ だけ遠くへカッ飛ばそうと、人間の実生活 には何の役にも立たない。しかし、短距離 走者はたった百分の一秒のタイムを縮める ために骨身をけずり、野球選手は十回の打 席にたった三本のヒットを打つために若い エネルギーを燃やす。その理由は、走るこ とが楽しく、打つことが面白いからにすぎ ない。さらにいえば、より早く走るための 努...

381. 現代の課題と統一協会(続き)

 【2025年2月26日配信】        親友ヨッチにささげる手記          -最期まで友情を信じて-                  石川県河北郡津幡町                 書店員 22歳  酒井 由記子  人は、どんな人と巡り合うか、どんな本 と出会うかによって人生が決まってくると、 ある作家が述べていたのをふと思い出す。 私にとってはまさにそうであった。出会っ た人達も書物もとても大きな影響を残し、 忘れられない出来事となっていったのであ る。   一、高校生の頃  今から六年前(1977年)、私は金沢 二水高校の二年生であった。いや二年生と いうより吹奏楽部生というほうが適切であ るほど私は部活動に情熱を注ぎ込んでいた。 みんなでマラソン、腹筋運動をしてからだ を鍛えあげ、各パートごとでロングトーン をして基礎固めをなして、全員そろって校 舎中いっぱいに響きわたるハーモニーを歌 いあげる。それは、先輩、後輩、仲間達の 一致によって一つの音楽をつくり出すとい う喜びを存分に味わった私の青春時代の真 っ盛りであった。ただ残念なことは、部活 動に熱中すればするほど勉強のほうはさっ ぱり力がはいらなかったことである。中学 生のときは、「進学校にはいるために」と いうただそれだけの目的で受験勉強ができ た。しかし、いざ高校にはいってみると、 また「いい大学にはいるために」と先生方 が口をすっぱくして押しまくる文句に素直 になれなかった。勉強する本当の意味が見 出せなかったのである。その頃から、私は 人間は何のために生きるのだろうかという ことまで突っ込んで考えるようになってい った。  父母が書店を経営しているため本は充分 にあり、書物を読むことによって答えを見 出そうとした。私の強い求めに応じるかの ように一冊の本が転がり込んできた。クリ スチャン作家である三浦綾子さんの『あさ っての風』という随筆集であった。聖書の 言葉がそこに登場しており、それはズシリ と心に響いたのである。その本に魅せられ て三浦さんの自叙伝も何冊か読み進めてい った。しだいに私の魂は、人間をはるかに 越えた大いなる存在があることを感じてい った。確信までは至らなかったけれども、 それらの本...
         柿岡 時正
         廣田 克昭
         酒井 與郎
         黒沢  靖
         神尾 和子
         前田 祐吉
         廣田 克昭
         伊藤 正孝
         柿岡 時正
         広瀬 心二郎
         七尾 政治
         辰巳 国雄
         大山 文人
         島田 清次郎
         鶴   彬
         西山 誠一
         荒木田 岳
         加納 韻泉
         沢田 喜誠
         島谷 吾六
         宮保 英明
         青木 晴美
         山本 智美
         匂  咲子
         浅井 恒子
         浜田 弥生
         遠田 千鶴子
         米谷 艶子
         大矢場 雅楽子
         舘田 信子
         酒井 由記子
         酒井 由記子
         竹内 緋紗子
         幸村  明
         梅  時雄
         家永 三郎
         下村 利明
         廣田 克昭
         早津 美寿々
         木村 美津子
         酒匂 浩三
         永原 百合子
         竹津 清樹
         階戸 陽太
         山本 孝志
         谷口 留美
         早津 美寿々
         坂井 耕吉
         伊佐田 哲朗
         舘田 志保
         中田 美保
         北崎 誠一
         森  鈴井
         正見  巖
         正見  巖
         貝野  亨
         竹内 緋紗子
         滋野 真祐美
         佐伯 正博
         広瀬 心二郎
         西野 雅治
         竹内 緋紗子
         早津 美寿々
         御堂河内 四市
         酒井 與郎
         石崎 光春
         小林 ときお
         小川 文人
         広瀬 心二郎
         波佐場 義隆
         石黒 優香里
         沖崎 信繁
         山浦  元
         船橋 夕有子
         米谷 艶子
       ジョアキン・モンテイロ
         遠藤  一
         谷野 あづさ
         梅田 喜代美
         小林 ときお
         中島 孝男
         中村 秀人
         竹内 緋紗子
         笠尾  実
         前田 佐智子
         桐生 和郎
         伊勢谷 業
         伊勢谷 功
         中川 清基
         北出  晃
         北出  晃
         広瀬 心二郎
         石黒 優香里
         濱田 愛莉
         伊勢谷 功
         伊勢谷 功
         加納 実紀代
         細山田 三精
         杉浦 麻有子
         半田 ひとみ
         早津 美寿々
         広瀬 心二郎
         石黒 優香里
         若林 忠司
         若林 忠司
         橋本 美濃里
         田代 真理子
         花水 真希
         村田 啓子
         滋野 弘美
         若林 忠司
         吉本 行光
         早津 美寿々
         竹内 緋紗子
         市来 信夫
         西田 瑤子
         西田 瑤子
         高木 智子
         金森 燁子
         坂本 淑絵
         小見山 薫子
         広瀬 心二郎
         横井 瑠璃子
         野川 信治朗
         黒谷 幸子
         福永 和恵
         小社発信記事
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         秋山 郁美
         加藤 蒼汰
         森本 比奈子
         森本 比奈子
         吉村 三七治
         石崎 光春
         前田 佐智子
         前田 佐智子
         前田 佐智子
         前田 佐智子
         中野 喜佐雄
         八木  正
         堀  勇蔵
         家永 三郎
         広瀬 心二郎
         菅野 千鶴子
         海野 啓子
         菅野 千鶴子
         海野 啓子
         石井 洋三
         小島 孝一
         キャリー・マディ
         谷本 誠一
         宇部  功
         竹内 緋紗子
         谷本 誠一
         酒井 伸雄
163、コロナ禍の医療現場リポート
         竹口 昌志
164、この世とコロナと生き方を問う
         小社発信記事
165、コロナの風向きを変える取材
         橋本 美濃里
166、英断の新聞意見広告
         小社発信記事
167、ワクチン接種をしてしまった方へ
         小社発信記事
168、真実と反骨の質問
         小社発信記事
169、世論を逆転する記者会見
         小社発信記事
170、世界に響けこの音この歌この踊り
         小社発信記事
171、命の責任はだれにあるのか
         小社発信記事
172、歌人・芦田高子を偲ぶ(1)
         若林 忠司
173、歌人・芦田高子を偲ぶ(2)
         若林 忠司
174、歌人・芦田高子を偲ぶ(3)
         若林 忠司
175、ノーマスク学校生活宣言
         こいわし広島
176、白山に秘められた日本建国の真実
         新井 信介
177、G線上のアリア
         石黒 優香里
178、世界最高の笑顔
         小社発信記事
179、不戦の誓い(2)
         酒井 與郎
180、不戦の誓い(3)
         酒井 與郎
181、不戦の誓い(4)
         酒井 與郎
182、まだ軍服を着せますか?
         小社発信記事
183、現代時事川柳(六)
         早津 美寿々
184、翡翠の里・高志の海原
         永井 則子
185、命のおくりもの
         竹津 美綺 
186、魔法の喫茶店
         小川 文人 
187、市民メディアの役割を考える
         馬場 禎子 
188、当季雑詠
         表 古主衣 
189、「緑」に因んで
         吉村 三七治 
190、「鶴彬」特別授業感想文
         小社発信記事
191、「社会の木鐸」を失った記事
         小社発信記事
192、朝露(아침이슬)
         坂本 淑絵
193、変わりつつある世論
         小社発信記事
194、ミニコミ紙「ローカル列車」
         赤井 武治
195、コロナの本当の本質を問う①
         矢田 嘉伸
196、秋
         鈴木 きく
197、コロナの本当の本質を問う②
         矢田 嘉伸
198、人間ロボットからの解放
         清水 世織
199、コロナの本当の本質を問う③
         矢田 嘉伸
200、蟹
         加納 韻泉
201、雨降る永東橋
         坂本 淑絵
202、総選挙をふりかえって
         岩井 奏太
203、ファイザーの論理
         小社発信記事
204、コロナの本当の本質を問う④
         矢田 嘉伸
205、湯の人(その2)
         加藤 蒼汰
206、コロナの本当の本質を問う⑤
         矢田 嘉伸
207、哲学の時代へ(第1回)
         小社発信記事
208、哲学の時代へ(第2回)
         小川 文人
209、コロナの本当の本質を問う⑥
         矢田 嘉伸
210、読者・投稿者の方々へお願い
         小社発信記事
211、哲学の時代へ(第3回)
         小社発信記事
212、哲学の時代へ(第4回)
         小社発信記事
213、小説『金澤夜景』(2)
         広瀬 心二郎
214、小説『金澤夜景』(3)
         広瀬 心二郎