秋の夕陽 【2020年10月13日配信 NO.41】 富山県小矢部市 酒匂 浩三 海に入る夕陽を見んと佇めば波来る茜のまぶしかりける 夕陽さす納屋の隅なる腰板に父の仕事か地下足袋の跡 毎晩が祭りのようなご馳走に勿体なやと敗戦時思う 北風に葉っぱを散らす大欅新緑思えば切りたくもなし 城のある遊園地にて孫の守り昏れなん空に雁渡りゆく 在満時奉公袋をふろ敷に包んで征きし朕が命令 征きし時生きて還ると思わざる若き日の人遠くに住めり 小社発行・『北陸の燈』創刊号より