一高校生として
【2020年10月22日配信 NO.46】
福井県武生市(現越前市)
谷口 留美
私は、この春、高校三年生になりました。
いわゆる ” 進学校 ” といわれる高校に入学し
たためか、先生方はいい大学へ何人入れられ
るか、生徒の多くも大学受験を目指すことだ
けに集中しているようです。
今の私には将来の目標がありません。とい
うよりずっと進学のことしか頭になくて、自
分の将来を真剣に考えてみるということがこ
れまでまったくなかったのです。
私はこの一年間、ゆっくりと時間をかけて
自分自身の進むべき道を考えてみたいと思っ
ています。また、私はテニスが好きでテニス
部に所属しています。そして、来春の卒業ま
で部活動を続けるつもりです。もちろん、高
校生として普通の生活をしながら、課せられ
た勉強だけはするつもりです。その結果、大
学受験に失敗してもかまいませんし、はいれ
ないような大学なら行きたくもありません。
私は、学校に対する反発や、卑屈な意地で
そうしようと思っているのではありません。
ただ、よく遊びよく学ぶという明るく楽しい
学園生活を送りたいだけなのです。それは、
高校生としての当然の務めであり、かけがえ
のない自分というものを大切にしていきたい
からです。
小社発行『北陸の燈』第3号より