250. 秋田犬「ハチ」の心・昌益と同郷
【2022年5月22日配信】
ハチと上野先生
わたしたちのほこり「ハチ」
秋田県大館市立南小学校六年
小林 紅羽
わたしは、三年生の総合的な学習の時間
に秋田犬会館でハチや秋田犬について学び
ました。ハチが生まれた家が自分の学区に
あると知った時、本当におどろきました。
また、その年の学習発表では、秋田犬の歴
史について劇で発表しました。わたしにと
ってハチや秋田犬の存在が身近で大切なも
のになりました。
ハチは、飼い主の上野先生がなくなって
しまっても、いつまでも待ち続けていまし
た。
心が優しくて、あたたかくて、大好きな
上野先生のことをずっと思い続けていたハ
チ。わたしは、ハチに、相手のことを思う
気持ちのすばらしさを教えてもらいました。
そして、そんなハチの姿が、ハチのことを
知ったたくさんの人の心に感動を与えたの
だと思います。
秋田犬は、日本だけでなく世界でも有名
で人気があります。オリンピック金メダリ
スト、ロシアのザギトワ選手も秋田犬に一
目ぼれして、マサルという秋田犬を飼って
いるそうです。また、昨年には、渋谷にあ
った青ガエルが、ここ、大館に移動してき
ました。これは、ハチ公の銅像が同じ渋谷
にあり、そのつながりによってきたそうで
す。
わたし達にとって身近な秋田犬が、地域
や世界の人との交流のきっかけになってい
ることがとてもうれしいです。これも、ハ
チ公のおかげだと思います。ハチ公はすご
い。
大館には、秋田犬会館や秋田犬の里など、
秋田犬とふれ合える場所があります。今は
なかなか多くの人がくることは難しいです
が、コロナが落ち着いたら、今まで以上に、
沢山の人がきて、秋田犬とふれ合い、その
よさを感じてくれたらうれしいです。そし
て、これからもハチと秋田犬が、愛され続
けてほしいなと思います。
わたしは、ハチはすばらしい犬だとほこ
りに思います。ハチ、これからもみんなの
心の中に生き続けてください。
マサルとザギトワ
ハチ
1923年(大正12年)11月10日、秋田県北
秋田郡二井田村 (現大館市) の齋藤義一宅
に生まれる。
翌 1924 年 1 月、生後 50日頃に東京帝国
大学教授の上野英三郎博士のもとに送られ
た仔犬は「ハチ」と命名。
博士に愛情を注がれ育てられる。
1925年 5月21日、上野博士が脳溢血で倒
れ急逝。
博士の死後も10年にわたり、主人を送り迎
えした東京・渋谷駅の改札口前で、雨の日
も雪の日も待ち続け 1935年(昭和 10年)
3月8日、11年の生涯を閉じる。
新聞で亡き主人を待つ姿が取り上げられた
ことで忠犬ハチ公として広く知られ、読み
物や映画等の題材になって現在に伝えられ
ている。
『秋田犬』第523号[2021年5・6月号]
(公益社団法人秋田犬保存会発行)より
〈以下参考〉
ハチ公は名犬・秋田純種と訂正 - 同月8日に訂正記事
渋谷駅前で上野先生を待つハチ