312. 死者の願いとは
【2023年8月15日配信】小社発信記事
1987.8.15 靖国神社拝殿前
写真 仏教タイムス提供
『まだ軍服を着せますか?』
(靖国問題を考える映像ドキュメンタリー
金沢出版社企画・制作、73分、1989年)
推薦の言葉
家永三郎 東京教育大学名誉教授
教科書訴訟原告
戦前を思わせる現在の状況をふくめて実に
よく描写されており、政府・裁判官ともに
『法に背(そむ)き義に違』(親鸞)する
現代の政治情勢をみておりますと、このビ
デオが社会危機を訴えかけるためにもっと
広く普及することを願ってやみません。
安西賢誠 松山市 真宗大谷派専念寺住職
愛媛玉串料違憲訴訟原告団長
日本および日本人にとってそもそも靖国問
題とは何か、そしてこの問題にどのように
アプローチすべきか、学習会や研修を企画
したとき一番苦慮するのが、具体的内容、
あるいは靖国の現場からの「声」をどのよ
うに反映させるかという点ではないでしょ
うか。
「法廷の靖国」を15年体験した私の眼か
ら見て、ビデオドキュメント『まだ軍服を
着せますか?』は限られた時間の中で極め
て完成度の高い、つまり靖国問題を考える
上での重要なポイントはほぼ指摘されてい
ると思います。
私たちの四国教区はもとより全組が購入し、
このビデオ学習のためのカリキュラム作成
をしたこともありました。共同学習会や集
会などでまだ利用したことのない方に是非
お奨めします。
柚木祖元 曹洞宗人権擁護推進本部
事務局長
部落解放研究所の宗教部会でこのビデオの
ことを知りました。同ビデオの真摯な取り
組み、取材姿勢がうかがわれ、また、たい
へん難しいテーマである『靖国問題』につ
いて人権啓発ビデオとしてまとめられてい
ます。私どもも教材として購入し、拝見し
たしだいです。どうぞ多くの方々が、この
ビデオをご覧くださるようお薦めいたしま
す。
小野一郎 日本キリスト教団牧師
故郷の地(大分県玖珠町)にて
KUSコイノニア(交わり)セン
ターを開設
靖国神社国家護持反対の運動は風化してし
まう危険にさらされています。しかし、風
化した土壌に、新しい軍国主義や国家主義
の強力な大木が植えられようとしています。
憲法改悪の気運が最近とみに急速なまとま
りを見せようとしていることもその一つの
証拠です。
誤った国家主義や軍国主義によって構築さ
れた権力によって、長年にわたって教育さ
れた人間の心には戦争につながる恐ろしい
ものが生き続けています。
このビデオをじっと見ることによって恐ろ
しい戦争肯定や戦争賛美の心に深くつなが
る靖国神社の本質と、それを利用して新し
い利己主義を国家の名によって再構築しよ
うとする人々の本質が見えてきます。
イデオロギーとか主義主張からではなく、
日常生活の中に浸み込んでいるものへの反
省と懺悔による自己変革の必要性をこのビ
デオは激しく訴えてきます。それだけに、
お互いの対話を深め、何が人間のありかた
であるのかを模索することによって国家の
ありかたを考える機会ともなることを確信
いたします。
21世紀は人権の世紀と言われておりますが、
それを言葉だけに終わらせないためにも、
「靖国の問題」を風化させないようにつと
めたいと願っています。
是非このビデオを手がかりにしての研修を
期待しております。
〈参考〉
この動画のレジュメと紹介文は、当講座
記事NO.182とNO.264にあります。
〈後記〉
この動画へのご意見、批判等いただければ
有り難いです。また、このDVDビデオを直
接手元に置きたい方には、在庫がまだ少し
ありますので、1本贈呈します。
メール ( gendainokoe@gmail.com ) 、
はがき等にてご送付先を小社へお知らせい
ただければチラシ、レジュメ、推薦文を添
えて同ビデオを2、3日中にレターパック
で発送します。 郵送料(370円)は郵便振
替用紙も同封しますので、それにてお支払
いいただければ幸いです。(当講座編集人)