288. 「個と民の文化」への逆転
【2023年1月11日配信】
肚(こころ)に刻む死者の願い
自在自律自由無礙
留学生 パヌワット
私の祖母は、戦死した夫や息子、父親、
兄弟だけでなく敵の戦死者にも同時同様に
思いを馳せなければならない、と私に言い
ます。
そして、戦死に限らずいかなる死であっ
ても、死者を供養し誇り記念したりする墓
や塔や碑はいらない、僧侶や牧師や神父も
いらない、ただ自分の胸、肚、心に死者の
死をいたみ死者の思いを刻むだけでいい、
おのずと自らの生き方が問われてくる、と
私に教えます。
私もそう思います。
〈参考〉
パヌワットさんはタイ国出身の大学生です。
可良己呂武 須宗尓等里都伎 奈苦古良乎 意伎弖曾伎怒也 意母奈之尓志弖
韓衣(からころむ)
裾に取りつき泣く子らを
置きてそ来ぬや母(おも)なしにして
信濃国小県郡 他田舎人大島
防人歌「韓衣」「母なしにして」 の解釈について
平和の詩「みるく世がやゆら」(全文)
冬の夜のおどろきはつる曙に春のうつつのまづ見ゆるかな
秋篠月清集
同289から