352. シリウスへ右手のいたわり

 【2024年7月14日配信 】      


   


   大衆の胸をうつ歌声              



             千葉市 会社員

               堀   勇蔵  


 富山駅に降りたのは、もう九時近い時刻

だった。北陸の地を踏んだのは、初めての

ことであり、初冬の夜風が、身に染みたこ

とを覚えている。


 駅前のホテルに投宿。淋しさを消すため

に、部屋のテレビをつける。その時、あっ

ていたのが、都はるみの歌番組である。耳

に入ってきたのは「おんなの海峡」だった。

惹き込まれた。


 〽別れることは 死ぬよりも

  もっと淋しい ものなのね

  東京をすてた 女がひとり

  汽車から船に 乗りかえて

  北へながれる……

  夜の海峡 雪が舞う


  ……………と都はるみは熱唱した。それか

ら、「涙の連絡船」「アンコ椿は恋の花」

「大阪しぐれ」とうたったと思うが、いま

は、最初に聴いた「おんなの海峡」が、強

烈な印象となって、残っている。


 富山には、出張で行ったのである。東京

の勤め先をスタートして、一日目が豊橋、

二日目が名古屋、富山は三日目であった。

各営業所を社内報に紹介すべく、取材に回

ったのである。三日目ともなると、旅の疲

れが過敏になってもいたのだろう。


 〽私の明日はどこにある…………と、絶唱

する都はるみの「おんなの海峡」は、旅人

の私に涙をにじませた。翌日、ベテランの

社員の T氏の活動ぶりを取材するため、氏

の運転する営業車に乗り、富山市内と高岡

市内、および金沢市内を回ったのだが、一

日中、彼女の「おんなの海峡」が耳の中で、

聞こえていた。


 私が生まれて初めて行った北陸地方は、

間もなく冬を迎えようとしていた。「立山

連峰はほどなく雪が積もり、毎日の暮らし

も、雪とのたたかいに終始することになり

ます」と、T 氏は教えてくれたものだ。


 都はるみの引退宣言が新聞に出ている、

と知らせてくれたのは、他でもない富山の

このT 氏である。「はるみの歌を口遊んで

いたでしょう。だからファンだろうと思っ

て………」と彼は、言った。


 取材原稿の補足説明をしてくれたあとで、

彼は声を少し落とし、衝撃的なニュースを

知らせたのであった。昼食時間に、すぐ東

京駅に行った。売店でスポーツ新聞を買う。

一面のトップに出ていた。


  〽さよッ~な~ら「うなり節二〇年」

 「普通のおばさんになりたい、カムバッ

  クはありません」


   ……………残念ながら、都はるみは確かに

引退を声明していた。何か、悪い冗談を聞

いている気分がした。引退は、一九八〇年

に「大阪しぐれ」で、レコード大賞の最優

秀歌唱賞を取った時から、考えていたとい

う。


 「今年でデビュー二十周年になるので、

引退を決意した。十年ではまだやめたくな

いし、十五年ではいや。二十年がひとつの

いい区切りと思った」と、語っている。


 無念としか言いようがない。好き嫌いは

あっても、演歌は、わが国歌謡曲の主流で

ある。都はるみをはじめ、北島三郎、八代

亜紀らの公演では、いつも会場は一杯にな

る。観客は、演歌に酔い、生きるエネルギ

ーを与えられる。


 思えば、都はるみとのつながりは古い。

一九六四年、「アンコ椿は恋の花」が大ヒ

ットした時だから、もう二十年になる。


 私は、二十五歳、なんと彼女は、その時、

花もつぼみの十六歳!だったのである。小

娘ながら、パンチが効いていた。低いとこ

ろも、高いところも声がよく伸び、しかも

哀愁がある。すぐに、天才であると思った。

それから二十年間、九歳も年下の、この女

性の歌に励まされて、やってきたような気

がする。


 都はるみは、性格的には陽性で、はきは

きしている。そんなところが、私の気を惹

いているのかもしれない。「アンコ椿……」

や「涙の…」といった暗い曲ばかりでなく、

「好きになった人」「惚れちゃったんだヨ」

といったリズミカルな歌もあり、これが結

構聴かせる。


 「北の宿から」で、レコード大賞を取っ

たあと、朝月廣臣氏と結婚。しかし、天下

の都はるみが相手では、亭主の貫禄が保て

ないのか朝月氏が女性問題を起こし、これ

が原因なのか離婚に。天才歌手も男性運に

は恵まれず、いまも、妻子ある某担当ディ

レクターとの関係を、取り沙汰されている。


 生身の女である彼女にとって、歌だけで

生涯を貫け、というのは辛いことにちがい

ない。「普通のおばさんとして生きていき

たい」という言葉には、嘘はないと思う。


 しかし、である。吹き込んだ歌九十曲、

シングル、LP合わせて二千七百万枚のレコ

ードを世に送り出した大歌手が、突如、芸

能界から身を引くとは …………。戦後、日本

のレコード界を代表してきた女性歌手を三

人あげるなら、美空ひばり、島倉千代子、

そして都はるみであると私は信じている。


 だから、簡単に歌手を返上されては「困

るのことヨ」である。体でうたう歌手、魂

を込めてうたう歌手、都はるみは、やはり

不滅であってほしい。この想いは、私だけ

でないらしく、富山の営業所で、日夜、注

文取りに奔走しているT 氏も、昨日、届い

た手紙で告白している。


   …………都はるみという歌手は、昔から

  好きで、レコードもたくさん持ってい

  ます。したがって、今度のことは、口

  に言えないほどこたえております。北

  陸の寒い冬、私は彼女の歌をうたいな

  がら、客先に注文を取りに行きます。

  彼女の歌は、気力の萎えた時、意欲の

  減退した時、もう一度奮い立たせる力

  があります。日本海沿いの、寒波のひ

  どい地方に棲む中年男性の大半が、彼

  女の歌に勇気づけられ、環境とたたか

  ってきたようにも思うのです。ええ、

  けしてオーバーではなく………。

  都はるみの引退は、何かの間違いであ

  ってほしい。いまは、そう祈るばかり

  です。救いは「年内は仕事をつづける」

  との報がもたらされたことでしょうか。

  案外、そのうち、声明を取り消すこと

  だって、あるかもわかりませんからね。


 ああ、ここにもファンがいる。厳しい毎

日の生活の中で、都はるみを必要としてい

る人がいる。


 私は、手紙を読み終えると、呆然として

宙を見据えたように思う。スターであり、

かつ生活人としても申し分なく生きていく。

これは至難の業と思うが、都はるみという

歌手には、スターをやめないでほしいと私

は願う。


 今日も、都はるみの「おんなの海峡」を

口遊みながら、私は東京・丸の内の勤め先

に向かう。雑多な人間の渦の中へ、自分に

ムチを入れつつ、出かけていく。都はるみ

の引退宣言が、いつの日か撤回されること

を望みつつ………。










 小社発行・『北陸の燈』第3号より


〈後記〉

  堀勇蔵さんの文に触発されて数十年ぶりに

 当時の「おんなの海峡」を聴いてみた。一言

 でいえば、日本語のすばらしさを再認識させ

 られた。

  歌詞の中で熟語は「東京」「汽車」「汽笛」

 「未練」「海峡」だけであり、使われている

 名詞、形容詞、動詞等すべてが本来の日本語

 であり、美しく、気品かつ情感、論理性に富

 んでいる。

  西陣の馨りをただよわせ、高音、低音、長

 音、短音、息継ぎの仕方、マイクの持ち方、

 作詞・作曲者を超える詩や曲の理解、表情、

 余裕のある歌いぶり、立ち位置など、そして

 特に、すべての節々の、間や尾に伸ばす母音

 の響きは、都はるみの類まれな歌唱力・声量・

 声のよさ(声色、音質)と相俟って、聴く者

 の心を揺さぶり、琴線にも触れるものがあり、

   それがまた歌い手に伝わり、見事な相乗作用

   を醸し出している。

  歌手の歌唱力・資質も問われる、ある意味

 恐ろしい曲でもある。(作詞・石本美由起、

 作曲・猪俣公章)

  堀さんが、都はるみの歌に「生きるエネル

 ギーを与えられる」「歌に勇気づけられる」

 「気力の萎えた時、意欲の減退した時、もう

 一度奮い立たせる力がある」と語るのが少し

 理解できたように思う。と同時にそのような

 力を引き出す歌手、都はるみの偉大さを讃え

 たい。

  当講座記事 NO.150 の記事も併せて読んで

 いただきたい。         (当講座編集人)



   詩 石本美由起
   曲 猪俣公章


都はるみ最高歌唱
『しあわせ岬』(76分すぎ)
   詩 たかたかし
   曲 岩久茂

望妻石



〈参考〉

  私見だが、七音五音は数学の数や神と関連して

  いるのではないだろうか。また、五七五七七の

  和歌の起源は、歌垣における男女の歌が合作さ

  れたものではないだろうか。さらにまた、当講

  座のNO. 148 の記事で言及した都はるみの歌声

  は、古代の日本・アジアの歌声と通底している

  ということになるのでは。化石のように。奇蹟

  のように。踊りや楽器も。民謡も和歌もまた。

  その歌垣の、源はいずこに。   (当講座編集人)




以上当講座記事NO.148再掲












シリウスへ右手のいたわり
詩・吉岡  治
曲・市川 昭介

   
逆転への右こぶし 当講座記事NO.348から


三選へ右つぶて 当講座記事NO.348から


いつわりの右手 講座記事NO.348から

この指先の冷たさは別れた別れたあの日からの
哀しみか


プーチンへの右手の励まし 当講座記事NO.235から


風の便りを受けとる右手 当講座記事NO.224から


 右手のこだわり 当講座記事NO.348から  
 ここまでは素晴らしいフォーム  2024.8.6 神宮球場




後記
トランプ狙撃事件の真相はまだ藪の中だが、
ゴルゴ13に似た狙撃手がトランプの右耳を
かすめるように狙ったのではないだろうか。
誰の依頼であるにせよ真の狙撃手は自らの
意思でかような判断を下したのではないか。
それはゴルゴにもできなかったことである。
何故そうしたか彼の心中を知る由もないが。
         (2024.7.14 当講座編集人)



チカモリ遺跡の環状木柱列
 真脇遺跡の環状木柱列と同じく入り口が
 聖方位軸に(シリウスに向けて)ある。
 縄文の神籬兼日時計・暦、後世の銅鐸か。
 

真脇遺跡の環状木柱列


縄文の響き
 富山市小竹縄文貝塚から出土のひすいの原石




『歌垣の世界    歌垣文化圏の中の日本』

  著者 工藤    隆(勉誠出版、2015年)

  第33回(2015年度) 志田延義賞受賞。

  志田延義氏は、国文学者。専門は日本

  古代歌謡。富山市出身。









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【2022年10月10日配信】   史上最高選手   史上最高演技      勇気ある発言   「オンニ、ここで記念に一緒に撮りましょ」  葉隠・武士道を覆す号泣             「学生野球考」      慶應義塾大学野球部監督   前田 祐吉                   「サード!もう一丁!」「ヨーシこい」 と いう元気な掛け声の間に、「カーン」と いう 快いバットの音がひびくグラウンドが 私の職 場である。だれもが真剣に野球に取 り組み、 どの顔もスポーツの喜びに輝いて いる。息子 ほどの年齢の青年たちに囲まれ、 好きな野球 に打ち込むことのできる私は、 つくづく、し あわせ者だと思う。  学生野球は教育の一環であるとか、野球 は人間形成の手段であるということがいわ れるが、私の場合、ほとんどそんな意識は ないし、まして自分が教育者だとも思わな い。どうしたらすべての野球部員がもっと 野球を楽しめるようになるのか、どうした らもっと強いチームになって、試合に勝ち、 選手と喜びを共にできるのか、ということ ばかり考えている。  野球に限らず、およそすべてのスポーツ は、好きな者同志が集まって、思いきり身 体を動かして楽しむためのもので、それに よって何の利益も求めないという、極めて 人間的な、文化の一形態である。百メート ルをどんなに早く走ろうと、ボールをどれ だけ遠くへカッ飛ばそうと、人間の実生活 には何の役にも立たない。しかし、短距離 走者はたった百分の一秒のタイムを縮める ために骨身をけずり、野球選手は十回の打 席にたった三本のヒットを打つために若い エネルギーを燃やす。その理由は、走るこ とが楽しく、打つことが面白いからにすぎ ない。さらにいえば、より早く走るための 努力の積み重ねが何物にも替えがたい喜び であり、より良く打つための苦心と練習そ のものに、生きがいが感じられるからであ る。  このように、スポーツは余暇を楽しみ、 生活を充実させるための手段で、それ以外 には何の目的もないはずである。むしろ目 的のないことがスポーツの特徴であり、試 合に勝つことや良い記録を出すことは、単 なる目標であって終局の目的ではない。  かつて超人的な猛練習でスピードスケー ト の王者といわれ、冬季オリンピックの金 メダルを独占したエリック・ハイデンは

303. 教え子を再び何処へ送るのか

【2023年5月25日配信】   マスクをめぐる学校との苦闘                   千葉県 今野 ゆうひ  17歳                          2019年。新型コロナウイルスが突如 として私たちの生活に現れました。何もわ からないまま政府に舵をゆだね、ウイルス の災いとして ”コロナ禍” は四年目に突入し ました。 当時中学三年生だった私の日常も  “コロナ禍” によって一変しました。  外出自粛、一斉休校、ソーシャルディス タンス、マスク、消毒...   それら政策を半ば面白がりながら、20 21年まで三年間、流されて過ごしました。  人との接触をなるべく避けながらいかに 楽しめるか。マスクをしていかにおしゃれ をできるか。いつしか私たちの生活は“コロ ナ禍”ファーストへと姿を変えていました。  2021年、高校一年生になった私も“コ ロナ禍”ファーストな高校生活を送っていま した。  その年の夏、母と私は新型コロナと全く 同じ症状を発症。病院に行っても薬がない ので PCR検査などはしていませんが、あの 症状は確実に新型コロナだったと思います。 その時母と、“コロナ禍” ファーストな生活 をしていても感染はするし、普通の風邪と 同じように治るということに気づきました。  もちろん個人差はありますが、なぜここ まで徹底して感染源を特定したり外出制限 をしたりするのか、その時からじんわりと 疑問が生まれます。  経験は人を変化させますね。  そんなこんなで私と母は、自転車に乗っ ている時だけ。から始まり、すこしずつマ スクを外すことにしました。  ある日、母と一緒に近くの大きめのスー パーで買い物をすることになります。 「注意されるまでマスクしないで入ってみ るわ」  正直遊びの部分もありました。ちょっと 面倒くさくなっちゃったのです。強い意志 もないただのチャレンジだったので、何か 言われたらすぐ付けるつもりでした。  ところが、なんかいけちゃったのです。 一時間弱いたものの、誰にもなんにも言わ れず買い物終了。  なんということでしょう。今までやって きたことはなんだったんだと思うほどあっ けなくチャレンジは成功。今思えば、この スーパーで何か言われていたら、この文を 書くこともなかったです。大いに感謝です。  その日から勢い

266. 混迷する現代と統一協会 

【2022年8月28日配信】        親友ヨッチにささげる手記          -最期まで友情を信じて-                  石川県河北郡津幡町                 書店員 22歳  酒井 由記子  人は、どんな人と巡り合うか、どんな本 と出会うかによって人生が決まってくると、 ある作家が述べていたのをふと思い出す。 私にとってはまさにそうであった。出会っ た人達も書物もとても大きな影響を残し、 忘れられない出来事となっていったのであ る。   一、高校生の頃  今から六年前(1977年)、私は金沢 二水高校の二年生であった。いや二年生と いうより吹奏楽部生というほうが適切であ るほど私は部活動に情熱を注ぎ込んでいた。 みんなでマラソン、腹筋運動をしてからだ を鍛えあげ、各パートごとでロングトーン をして基礎固めをなして、全員そろって校 舎中いっぱいに響きわたるハーモニーを歌 いあげる。それは、先輩、後輩、仲間達の 一致によって一つの音楽をつくり出すとい う喜びを存分に味わった私の青春時代の真 っ盛りであった。ただ残念なことは、部活 動に熱中すればするほど勉強のほうはさっ ぱり力がはいらなかったことである。中学 生のときは、「進学校にはいるために」と いうただそれだけの目的で受験勉強ができ た。しかし、いざ高校にはいってみると、 また「いい大学にはいるために」と先生方 が口をすっぱくして押しまくる文句に素直 になれなかった。勉強する本当の意味が見 出せなかったのである。その頃から、私は 人間は何のために生きるのだろうかという ことまで突っ込んで考えるようになってい った。  父母が書店を経営しているため本は充分 にあり、書物を読むことによって答えを見 出そうとした。私の強い求めに応じるかの ように一冊の本が転がり込んできた。クリ スチャン作家である三浦綾子さんの『あさ っての風』という随筆集であった。聖書の 言葉がそこに登場しており、それはズシリ と心に響いたのである。その本に魅せられ て三浦さんの自叙伝も何冊か読み進めてい った。しだいに私の魂は、人間をはるかに 越えた大いなる存在があることを感じてい った。確信までは至らなかったけれども、 それらの本によって金沢のプロテスタント の教会に足を運び、牧師さんのお話を聞く ようにもな

280. 湯の人(その4)現実と夢

 【2022年11月22日配信】   大きな便り                       加藤 蒼汰          秋とはいっても冬のような寒い夜だった。 浴室にはだれもおらず、脱衣場には番台に 座っている銭湯の主人と私ともうひとり。  その人は銭湯の近所の人であり、かつて 高校の教員をしていた。在職当時、馳浩・ 現石川県知事を教えていたと語っている。 八十歳を超えている。  この銭湯でよく顔を合わせ、会うたびに 知事の高校在学中のエピソードを繰り返す ので、私はその話の内容をすっかり諳んじ られるようになってしまった。高校入学時 から卒業までの様子、レスリング部での活 躍などであるが、私が特に感銘を受けた話 は、知事は高校時代、冬、雪が降り積もっ た朝には真っ先に早出登校して、生徒・教 職員を思いやり、校門から校舎玄関入り口 までの路をひとりスコップで雪かきをして いたというくだりである。  そんなすばらしい教え子をもつ元先生が、 服を脱ぎ裸になって浴室入り口に向かって 五、六歩あるきながら大便を三個落とした のである。気づかずに落ちたようなので、 私は「先生、落としもの」と声をかけると、 「ありりー、まったく気いつかんかった。 あはははは」と笑うのである。  私は、脇にあったチリトリでこの塊をす くいとり、「みごとな色と固さやね」と言 いながらトイレに流した。しかしながら、 脱衣場にはその匂いが全面に沁みわたり、 息が苦しくなるほどだった。このとき私は、 幼いころサーカスを見たときのことを思い だした。  それは曲芸をしていた象が巨大な大便の 塊を三個落とし、団員があわててスコップ で拾いあげていた光景であった。このとき の衝撃の記憶がよみがえり、私にとっさに チリトリを思いつかせたような気がする。 本を読んでいた番台の主人もその匂いで事 のいきさつに気づき、「匂いもすばらしい ね」と笑いながら脱衣場の窓を全開し床を 雑巾でふいてくれたが、その強力な匂いは 容易に消えなかった。  その間、先生は先に浴槽へ入り、気持ち よさそうに浸かっていた。私は先生と湯壺 にいっしょに漬かることに一瞬躊躇したが、 免疫機能が高まるまたとないチャンスでは ないかとの思いも何ゆえか突然こみあげて きて湯船に同席、お伴したしだいである。  「よくあることなんけ」と湯中、思わず
         柿岡 時正
         廣田 克昭
         酒井 與郎
         黒沢  靖
         神尾 和子
         前田 祐吉
         廣田 克昭
         伊藤 正孝
         柿岡 時正
         広瀬 心二郎
         七尾 政治
         辰巳 国雄
         大山 文人
         島田 清次郎
         鶴   彬
         西山 誠一
         荒木田 岳
         加納 韻泉
         沢田 喜誠
         島谷 吾六
         宮保 英明
         青木 晴美
         山本 智美
         匂  咲子
         浅井 恒子
         浜田 弥生
         遠田 千鶴子
         米谷 艶子
         大矢場 雅楽子
         舘田 信子
         酒井 由記子
         酒井 由記子
         竹内 緋紗子
         幸村  明
         梅  時雄
         家永 三郎
         下村 利明
         廣田 克昭
         早津 美寿々
         木村 美津子
         酒匂 浩三
         永原 百合子
         竹津 清樹
         階戸 陽太
         山本 孝志
         谷口 留美
         早津 美寿々
         坂井 耕吉
         伊佐田 哲朗
         舘田 志保
         中田 美保
         北崎 誠一
         森  鈴井
         正見  巖
         正見  巖
         貝野  亨
         竹内 緋紗子
         滋野 真祐美
         佐伯 正博
         広瀬 心二郎
         西野 雅治
         竹内 緋紗子
         早津 美寿々
         御堂河内 四市
         酒井 與郎
         石崎 光春
         小林 ときお
         小川 文人
         広瀬 心二郎
         波佐場 義隆
         石黒 優香里
         沖崎 信繁
         山浦  元
         船橋 夕有子
         米谷 艶子
       ジョアキン・モンテイロ
         遠藤  一
         谷野 あづさ
         梅田 喜代美
         小林 ときお
         中島 孝男
         中村 秀人
         竹内 緋紗子
         笠尾  実
         前田 佐智子
         桐生 和郎
         伊勢谷 業
         伊勢谷 功
         中川 清基
         北出  晃
         北出  晃
         広瀬 心二郎
         石黒 優香里
         濱田 愛莉
         伊勢谷 功
         伊勢谷 功
         加納 実紀代
         細山田 三精
         杉浦 麻有子
         半田 ひとみ
         早津 美寿々
         広瀬 心二郎
         石黒 優香里
         若林 忠司
         若林 忠司
         橋本 美濃里
         田代 真理子
         花水 真希
         村田 啓子
         滋野 弘美
         若林 忠司
         吉本 行光
         早津 美寿々
         竹内 緋紗子
         市来 信夫
         西田 瑤子
         西田 瑤子
         高木 智子
         金森 燁子
         坂本 淑絵
         小見山 薫子
         広瀬 心二郎
         横井 瑠璃子
         野川 信治朗
         黒谷 幸子
         福永 和恵
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         秋山 郁美
         加藤 蒼汰
         森本 比奈子
         森本 比奈子
         吉村 三七治
         石崎 光春
         前田 佐智子
         前田 佐智子
         前田 佐智子
         前田 佐智子
         中野 喜佐雄
         八木  正
         堀  勇蔵
         家永 三郎
         広瀬 心二郎
         菅野 千鶴子
         海野 啓子
         菅野 千鶴子
         海野 啓子
         石井 洋三
         小島 孝一
         キャリー・マディ
         谷本 誠一
         宇部  功
         竹内 緋紗子
         谷本 誠一
         酒井 伸雄
163、コロナ禍の医療現場リポート
         竹口 昌志
164、この世とコロナと生き方を問う
         小社発信記事
165、コロナの風向きを変える取材
         橋本 美濃里
166、英断の新聞意見広告
         小社発信記事
167、ワクチン接種をしてしまった方へ
         小社発信記事
168、真実と反骨の質問
         小社発信記事
169、世論を逆転する記者会見
         小社発信記事
170、世界に響けこの音この歌この踊り
         小社発信記事
171、命の責任はだれにあるのか
         小社発信記事
172、歌人・芦田高子を偲ぶ(1)
         若林 忠司
173、歌人・芦田高子を偲ぶ(2)
         若林 忠司
174、歌人・芦田高子を偲ぶ(3)
         若林 忠司
175、ノーマスク学校生活宣言
         こいわし広島
176、白山に秘められた日本建国の真実
         新井 信介
177、G線上のアリア
         石黒 優香里
178、世界最高の笑顔
         小社発信記事
179、不戦の誓い(2)
         酒井 與郎
180、不戦の誓い(3)
         酒井 與郎
181、不戦の誓い(4)
         酒井 與郎
182、まだ軍服を着せますか?
         小社発信記事
183、現代時事川柳(六)
         早津 美寿々
184、翡翠の里・高志の海原
         永井 則子
185、命のおくりもの
         竹津 美綺 
186、魔法の喫茶店
         小川 文人 
187、市民メディアの役割を考える
         馬場 禎子 
188、当季雑詠
         表 古主衣 
189、「緑」に因んで
         吉村 三七治 
190、「鶴彬」特別授業感想文
         小社発信記事
191、「社会の木鐸」を失った記事
         小社発信記事
192、朝露(아침이슬)
         坂本 淑絵
193、変わりつつある世論
         小社発信記事
194、ミニコミ紙「ローカル列車」
         赤井 武治
195、コロナの本当の本質を問う①
         矢田 嘉伸
196、秋
         鈴木 きく
197、コロナの本当の本質を問う②
         矢田 嘉伸
198、人間ロボットからの解放
         清水 世織
199、コロナの本当の本質を問う③
         矢田 嘉伸
200、蟹
         加納 韻泉
201、雨降る永東橋
         坂本 淑絵
202、総選挙をふりかえって
         岩井 奏太
203、ファイザーの論理
         小社発信記事
204、コロナの本当の本質を問う④
         矢田 嘉伸
205、湯の人(その2)
         加藤 蒼汰
206、コロナの本当の本質を問う⑤
         矢田 嘉伸
207、哲学の時代へ(第1回)
         小社発信記事
208、哲学の時代へ(第2回)
         小川 文人
209、コロナの本当の本質を問う⑥
         矢田 嘉伸
210、読者・投稿者の方々へお願い
         小社発信記事
211、哲学の時代へ(第3回)
         小社発信記事
212、哲学の時代へ(第4回)
         小社発信記事
213、小説『金澤夜景』(2)
         広瀬 心二郎
214、小説『金澤夜景』(3)
         広瀬 心二郎