北前船(ふね)

【2021年1月29日配信 NO.117】               西田 瑤子       空ゆく鴇に 消息を託し  想いを馳せる 宮腰の浜  北へ北へと 荒磯越えて   銭五の北前船は 帆を揚げる  船大工の技を 鏤めて  嵐も敬ける 常豊丸がゆく  千両箱が梅鉢が 何するものぞ  銭五の夢は 無尽蔵  舳先に挿したる 弁吉人形が  突風に吹かれて 大野の舞い  北へ北へと 心も踊る  銭五の海道に 星光差す  そらゆくとりに たよりをたくし  おもいをはせる ふるさとのはま  きたへきたへと あらなみこえて  ぜにごのふねは ほをあげる  たくみのわざを ちりばめて  あらしもよけ…

カンコ白山粉雪の舞い

【2021年1月29日配信 NO.116】           石川県白山市                                        西田 瑤子            渓流の瀬音がひびく草径  ここは市ノ瀬いのちの里よ  千古に注るる手取川の源  カンコ踊の音が沁みる十六夜  カンコ白山粉雪の舞い    向かいな山を   光るもな   なんじゃいな   お月かお星か   蛍(ほとら)の虫か   いま来る嫁の   松明(たいまつ)か   ア   カンコラ カンコラ   カンコラカン    お花畠に咲く白山小桜  ここは南龍ヶ馬場きみ棲む里よ  御前峰 別山 大汝峰   カ…

海越しの絶景・立山連峰

【2021年1月24日配信 NO.115】       宮崎市 市来 信夫               氷見の名は卑弥呼に似たりそのひびき越の海山家持も見ゆ 冬の立山連峰と虻ヶ島 撮影:木偶乃坊写楽斎さん        氷見市立灘浦小学校校歌 (2011年) 全校児童51人    作詩 灘浦小学校2011年度6年生    作曲 友井賢太郎  海の向こうの 立山に  元気な声が こだまする  大きな夢を いだきつつ  体きたえて すこやかに  明るく 共に歩もうよ  われら 灘浦小学生  つまま輝く ふる里に  優しい笑顔 あふれてる  先人の知恵 学びつつ  心豊かに はつらつと  なかよく…

お金から「いのち」の時代へ(4)

【2021年1月24日配信 NO.114】             竹内 緋紗子      シシィの願いと祈り天に通じる 〈参考〉  当講座のNO.33、57、62、83にも  竹内緋紗子さんの記事を掲載。

現代時事川柳(五)

【2021年1月24日配信 NO.113】             早津 美寿々      負けて勝ったトランプの手品       〈参考〉  当講座NO.39、47、63、101にも  早津美寿々さんの記事を掲載。

白山からの贈り物・伝説の菊酒

【2021年1月23日配信 NO.112】             リポーター                吉本 行光     石川県の地酒で全国的にも有名な『萬歳楽』 の石川県石川郡鶴来町 (現白山市)の小堀酒造 店を訪ねた。  ここで造られる酒は、『加賀菊酒』と呼ば れ、次のような伝説がある。 「手取川の上流には、昔からイワギク (岩菊)、 リュウノウギク (龍脳菊)、ヤマシロギク  (山 白菊)などの野生菊がいっぱい生えていまし た。その滴りを受けて流れる手取川の水は、 酒造に最適であるといわれます。  中国の伝承にも、このような菊水を取って、 それを飲むと長生を保つとい…

”金沢・小説の舞台”と私

【2021年1月22日配信 NO.111】                                           若林 忠司       金沢は ”明治の三文豪” といわれる泉鏡花、 徳田秋声、室生犀星など、多くの作家を排出 し、文学の町、文学者に愛される町である。  金沢を舞台とした作品は多い。作品につい て解説した本に、『金沢文学散歩』(毎日新 聞社・1978年)、『北陸・名作の舞台』(北國 新聞社・1991年)、『金沢を描いた作家たち』 (北國新聞社・2011年)などがある。  文学探訪を楽しむ気持ちで、これらをガイ ドブックとして作品の舞台となった場所…

大統領就任式

【2021年1月21日配信 NO.110】         長野市  滋野 弘美           トランプなき式典マスクの顔顔に哀愁とうしろめたさ漂う

よろみ村日記

【2021年1月21日配信 NO.109】                  よろみ村                 村田 啓子  よろみ村は存在していない。住所が石川県 輪島市三井町与呂見からこちらが勝手に付け た村名だ。  そのよろみだが、アイヌ語から来ていると 聞いたが定かでない。始まりは40年前金沢に あった曹洞宗のお寺を住職が奥能登の山中に 移し、そこに移住者が1軒2軒と増え、5軒 となってよろみ村が出来上がった。 一時は5 世帯30人ほどが食事と農作業を共にしていた。  当時は子供らの笑い声と泣き声が溢れ、山 の中でここだけが賑やかだった。その当時の 来客の思い出は…

お金から「いのち」の時代へ(3)

【2021年1月20日配信 NO.108】  聖書の言葉から                             新潟県糸魚川市 花水 真希        見よ、その方が雲に乗って来られる。  すべての人の目が彼を仰ぎ見る、  ことに、彼を突き刺した者どもは。           (ヨハネの黙示録1.7より)  人々は、この世界に何が起こるのかとおび え、恐ろしさのあまり気を失うだろう。天体 が揺り動かされるからである。そのとき、人 の子が大いなる力と栄光を帯びて雲に乗って 来るのを、人々は見る。このようなことが起 こり始めたら、身を起こして頭を上げなさい。 あなたがたの解…

スポーツは文化となりうるか

【2021年1月17日配信 NO.107】 スポーツ精神を欠いた勝者と敗者           新潟市 田代 真理子  きょうテレビで全日本卓球選手権女子シン グルス決勝戦を見た。石川佳純(全農)選手 が、伊藤美誠(スターツ)選手を接戦の末破 り、皇后杯を手にした。  私は、勝負の行く末より勝敗の決定の瞬間、 オリンピック日本代表の両選手がコロナ禍の 中どのような態度を取るかに関心があった。  予想していたこととはいえ残念ながら、テ レビを見る限り、その瞬間は、互いの健闘を 称え合うこともなく、石川選手は5年ぶりの 自分の優勝をただ喜ぶだけであり、伊藤選手 は悔しさのあまりなのか…

お金から「いのち」の時代へ(2)

【2021年1月16日配信 NO.106】   真実を追うジャーナリスト     北海道札幌市   橋本 美濃里   アメリカ現地から真実を伝える 唯一人の日本人ジャーナリスト 服部順治さん(徳島市から現地 へ取材に)のリポートを、ぜひ 見てください。 現在、ホワイトハウス、連邦議 会議事堂前などから孤軍奮闘の 生中継中です。 服部順治さんのツイッターなど TweetTVJP (@TweetTVJP) · Twitter 最近の録画 TweetTV JP - YouTube 当講座NO.165、コロナの風向きを変える取材 当講座NO.169、世論を逆転する記者会見 当講座…

「弁当」は国際語

【2021年1月13日配信 NO.105】                                     若林 忠司      「弁当」という言葉を知らない人はいない だろう。  弁当の思い出は誰にもあり、暮らしの中に 定着している言葉である。子どものころの「 日の丸弁当」「アルマイト弁当箱」を思い出 す。ご飯の真ん中に梅干しが入っている「日 の丸弁当」。読んで字のごとく、日の丸の旗 のように見える弁当である。  子どもへの愛情を込めて、毎朝、栄養や彩 りを考えて弁当を作っているお母さんも多い ことだろう。弁当は子どもへの毎日のメッセ ージともいえる。会社勤めをしてい…

冬空の風物詩

【2021年1月12日配信 NO.104】      雪吊りの唐崎の松(兼六園・筆者撮影)                                石川県金沢市                                              若林 忠司       外は雪。 〽松の雪吊り兼六園は未練ちらちら細雪  葵かを里さんが歌う《雪の兼六園》に雪吊 りが出てくる。  名園の雪吊り。金沢市民、石川県民は誰し も兼六園の雪吊りを挙げるだろう。雪化粧さ れた兼六園に魅せられ、訪れる観光客も多い。  芦田高子さんは『歌集兼六園』(新歌人社) で、 雪吊りの縄が保てる…

お金から「いのち」の時代へ(1)

【2021年1月11日配信 NO.103】 日本人必見のYouTube(ユーチューブ)             石黒 優香里            タイトル   「ついにバチカンへと至るか大統領選挙」  2021年1月10日収録・放映  マドモアゼル・愛さん渾身の発言     江戸っ子の粋が伝わる   ついにバチカンへと至るか大統領選挙  全動画 マドモアゼル・愛 - YouTube 〈参考〉  当講座NO.71とNO.93にも  石黒優香里さんの記事掲載。

踊りというもの

【2021年1月11日配信 NO.102】                          広瀬 心二郎    しばらく前にあちこちで成人式が荒れた年 があった。その中のひとつで、たしか関西の 方のある町だったと思うが、酒に酔った若者 が数人で式場の舞台を占拠、やりたい放題を したというニュースが流れていた。見ると、 金髪のいわゆるヤンキーのにいちゃんたちが、 飲酒解禁の晴れの日だとばかりに、一升瓶を 手にして舞台で踊っている。勿論映像中、主 役となったにいちゃんたちのそれぞれの顔は ぼかしてわからないようになっていた。  若者がおかみの主催のセレモニーになんと なく反抗する…

現代時事川柳(四)

【2021年1月10日配信 NO.101】 トランプの大決断が人々の琴線に    早津 美寿々  生き残りをかけるペロシ捏造メディア等あわれ 〈参考〉  NO.39、NO.47、NO.63にも  早津美寿々さんの記事掲載。

非戦、自由の実現へ(4)

【2021年1月9日配信 NO.100】 トランプをたたえる                        東京都杉並区                       半田 ひとみ        トランプついにすべての不正邪悪をあぶりだす

非戦、自由の実現へ(3)

【2021年1月8日配信 NO.99】 コロナ禍に必見のドラマ          千葉市 杉浦 麻有子        韓流テレビドラマ   『オクニョ 運命の女(ひと)』    第28話、29話、30話、31話

非戦、自由の実現へ(2)

【2021年1月7日配信 NO.98】 当たり前!?                             富山市 牧師 (熊本県出身)                 細山田 三精        不思議な夢  今を去る二千六百年昔、現在のイラクの地 に栄えた新バビロニア帝国の王ネブカデネザ ルは、ある夜、不思議な夢を見ました。しか し朝になってみると、それを全然思い出すこ とができず、それでいて、気になって仕方あ りませんでした。そこで王は、高給で召しか かえている魔術師や博士たち、占い師たちを 呼び集め、自分の見た夢とその解き明かしと を示せと厳命したのです。  彼らはびっ…

人気の記事(過去30日)

397. 来たる時代への提言(12)

 【2025年4月23日配信】                当講座記事の開き方              「現代の声」講座へアクセスをいただき  有り難うございます。  この講座の趣旨は、「講座の開設にあた って」を見ていただければ幸いです。  当講座を自由に使っていただければ嬉し く思います。   各記事タイトルまたは「続きを読む」を 左クリックすると記事が出てきます。  画面右側目次と併せて何か参考になれば 幸いです。   また、当講座へのご寄稿や当講座記事の 内容等についてのご批判、ご意見、ご感想 など次のメール宛にていつでもいただけれ ばなお有り難いです。   (当講座編集人)    gendainokoe@gmail.com      当講座の画面にある「前の投稿」を左ク リックすると各記事の冒頭部分が順次出て きます。  「ホーム」を左クリックすると一番最初 の画面に戻ります。  「新しい投稿」を左クリックすると一つ 前の画面に戻ります。  また、画面右側の目次の各記事タイトル を左クリックすると、その記事がすぐに出 てきます。目次の NO.215 以降の記事は、 各月別にまとめてあります。「過去の記事」 を適宜左クリックするとタイトルが出てき ます。  「人気の記事」は、最近一ヶ月間にアク セスが多かった記事10本を上から人気順に 紹介してあります。  各記事中の写真は、写真の中または右横 を左クリックすると拡大できます。           394 来たる時代への提言(11) からの続き 393 最新記事順 .             そがみまこ『チューリップ』 .           地エビネラン                    2025.4.30撮影  樹齢1344年 大公孫樹の枝先 2025.5.7 大公孫樹の枝                                              政治、ジャーナリズム、思想、文化を考える 新しい思想、哲学は可能か                      2025.4.12 木偶乃坊写楽斎さん撮影       九殿浜園地の満開の桜と菜の花 氷見市 2025.4.12         大公孫樹の根と根元 ...

224. 天と地をつなぐ「おわらの風」

【2022年1月22日配信】   大寒           七尾市 石島 瑞枝             雪解けの春風を待つ坂の町               秋風 (2023.9.3)            横浜市 髙祖 路子    夜流しの音色に染まる坂の街                         鏡町地方衆、先人のご苦労をしのびその息吹に応える夜流し .  今町のおわら .      2023.9.3 最終日、西町青年団最終おわらの舞い .                               撮影 木偶乃坊写楽斎さん         〈参考〉                               越中八尾おわら風の盆               「深夜の夜ながし」      日本と日本人が失くしてしまった、  奪 われてしまった温かい心情、 郷愁  --それらを求めて各地から 数多の  見物者 が、 魅入られたかのように、  取りもどす か の ように八尾へ と 足を  運 ぶ の だろうか。  高橋治と石川さゆりの『風の盆恋歌』  の影響が大きいとも八尾ではいわれ  て いる。言葉と 歌の 力のすごさか。  事実、この 歌 の前と後とでは、風の  盆訪問 者 数に圧倒的な差がある。  紅白で、「命を賭けてくつ がえす」  と、着物の 袖 を 強く 握りしめ 揺さぶ  り ながらうた った 「くつがえす」の  一語の中に、日本の 歌手 として歩ん  できた 石川さゆりの、 自 らの心の奥  底にある深い 懐 いをも 包んだ 全 情念  が 込め ら れて い る。  旅人の多くが八尾に滞在してい る中、  わずかのさすがの通だけが、おわら  本来 の良 さ が漂っている深夜の夜流  し の、 後ろ姿を見ている。個性 ある  いで たちもすばらしい。  おわらは見せるものなのか、見られ  るこ とを意識すらせずに心ゆく まで  自ら楽しむものなのか。あるいはま  た、…… …… 高橋治と 石川さゆりは、  諸々のことを考える、見直すための  たいへ ん な「契機」 を 与 えて くれ た  ので ある 。    個人的な所感を...

307. 職人の心意気 -「技」の文化 -

 【2023年7月3日配信】             手作りへのいざない       -「技」の文化-       縫い針のひとはりに込める夢             敦賀市 宮岸 かなえ            てのひらに落ちる雨滴が灯をともす                    鹿児島市 井上 治朗                        器(うつわ)  器への思い                        九谷焼絵付師  宮保 英明         用という約束の形を提供しながら、その 形の中でどれだけ新鮮な自身の感覚を保ち 得るか、どんな可能性を引き出し得るか、 自身を試す姿勢で器と向かい合いたい。  自意識による変身、習慣のタガをはずし、 本来まったく自由に扱える創作表現への自 意識を、材質としての焼きものにぶつけた い。  盛られる料理に好かれる器。使いよくて 楽しくて、ついつい使ってしまう器。見た 目に静かで、しかし強い存在感を持ち、素 直に語りかけてくる。そんなものを心がけ てつくりたい。 みやぼ ひであき 20歳から絵付けをはじめる。 1950年石川県白山市生まれ。 石川県加賀市日谷(ひのや)在住。 日谷川をはさんで両側に民家と山が並ぶ。 谷間の村・日谷の向こうには人はいない。 宮保家の裏もすでに森である。 仕事をするのにいい場所をさがし歩き、 1984年の夏、白山市から引っ越してきた。 「ときどき熊が顔を出す」と妻の文枝さん。 小社発行・『北陸の燈』第4号より 撮影・八幡スタジオ 当講座記事NO.21、249再掲 当講座記事NO.223、「職」に関する記事から     芭蕉布ムーディー綾番匠くずし 平良 敏子   鋏 川澄 巌  文駒縫(あやこまぬい) 竹内 功   匠  足立区が誇る「現代の名工」    当講座記事NO.269、「世界屈指の技と清ら」から   流し猫壺 河井 寛次郎      「祖父寛次郎を語る」鷺 珠江さん     当講座記事NO.280、「湯の人(4)」から   樹 -卒業制作- 青木 春美     当講座記事NO.22、「織を通して学んだこと」から...

328. ふるさとなまり

 【2024年1月28日配信】   おばばの言葉                       白山市 番匠 俊行                                私の両親は石川県石川郡美川町(現白山 市)に生まれ育ちました。両親のそれぞれ の両親も同町の生まれ、育ちです。除籍簿 を見ると、私の先祖は全員、明治初期から 同町の住人でした。  私は高校時代まで美川で育ち、そのあと 関東の大学を卒業し、宮城県内で就職し、 現在、郷里の美川で塾教師をしています。  私の祖母は1900年生まれで伝統産業 の美川刺繍をしていました。亡くなるまで 町から一歩も出たことがなく、町の人たち との会話を楽しみに生きていたようです。  その会話を耳にした一端をご紹介します。  美川町は手取川の河口の町で日本海に面 しています。作家の島田清次郎、詩人の邑 井武雄、政治家の奥田敬和、歌手の浅川マ キ、五輪トランポリン選手の中田大輔らの 出身地でもあります。  「美川弁」といってもいい言葉は、隣町 の能美郡根上町(現能美市)や能美郡川北 村(現能美郡川北町)、石川郡松任町(旧 松任市、現白山市)ともちょっと異なって いると思います。  私は金沢市内の高校に通ったのですが、 私の話す言葉がおかしいと、いつも友人に 笑われていました。言葉だけで伝えるのは 難しいのですが、動詞、形容詞、形容動詞 のエ音便がイ音便になったり、また、人名 や名詞の発音のアクセントや抑揚、強弱、 長短が独特みたいです。  鹿児島弁が混じっているのではないかと 言う人もいます。もしそうであれば、最初 の石川県庁が美川町に置かれたことと関係 しているのかもしれません。内田政風とい う薩摩藩士がトップとなりはるばるこの町 にやって来たと聞いています。ひょうきん な美川の人たちが薩摩から来た役人たちの 言葉をおもしろがって真似して、流行らせ、 それがそのまま一部根づいたのではないか と思ったりもしています。  内田はなぜか金沢県とすることを拒否し、 県名を石川郡から拝借して石川県にし、さ らに「美川県」にとまで県名をかえようと したと聞きます。石川県はあわや美川県に なっていた可能性もあったということです。  これはこれでおもしろい話ですが、内田 は、美川町を中心にした金沢以上の新たな ...

319. 何者でもない者が生きる哲学  

【2023年11月4日配信】         考えることがなぜ大切なのか     小を積めば即ち大と為る. 『報徳記』富田高慶1856    二宮尊徳翁曰く 「励精小さなる事を勤めば大なる事必ずなるべし。  小さなる事をゆるがせにする者、大なる事必ず  できぬものなり」     読書のすすめ 背負い歩き考える二宮金治郎          ロダンの『考える人』よりもりっぱに思える         薪を負いて名定まる         損得から尊徳の世へ             朱買臣 哲学の時代へ(第14回)                                        以下の文はkyouseiさんという方のnote にある文です。偶然みつけ共感するものが ありこれまで何度か勝手にその文を紹介し てきました。どこのどなたかまったく存じ 上げませんが、またお叱りを受けるかもし れませんが、本日掲載の文をご紹介します。 (当講座編集人)            本当の哲学とはなにか            note での投稿も長くなった。 連続投稿 が 370 を超えたようだ。そんなことはどう で もい いことだが、ぼくはこれまで 「哲学」 だと 思って書いていた記事は、「本当に哲 学 な のだろうか」と思うことがよくある。 皆の言う「哲学」は、「○○哲学では…」 と 難しい話をよく知っている。 ぼくはというと、思考を治療的に使って 現 状の維持、回復を狙うものだ。 「何が不満か」「何がそうさせるのか」と いった答えを探すものだ。だから「治療的 哲学」と銘打っているのだが、はたしてそ れは哲学なのだろうかと思うこともある。 ぼくの哲学は「結果が全て」であり、再 現 性も求める。結果が出ないとすれば、や り 方がまずかったとすぐに修正する。自分 自 身を実験台にして確かめるのだ。 難しい話を好まないのは「使えない」 か ら だ。使えないものは真理ではないと 考え て いる。 だからといって、ぼくの視野が広いか とい えばそうではなく、個人という狭い世 界観 をどう変えるかといったものだ。 「大したことないな」と思われるだろう が、 では、...

261. 知られざる歴史「海に消えた布引丸」

【2022年7月19日配信】              日本の重心富山県沖、大陸から見た日本       みんな仲良く        (富山県作成)                      久慈あさみ『ブンガワン・ソロ』 .           アジア連帯への熱情              金沢市 山口 隆重                兼六園近くの小立野台に建つ紫錦台中学 校、ここはかつて旧制金沢第二中学校があ ったところだ。  今から40年ほど前、大正二桁生まれの この旧制二中卒業生を主なメンバーとする 十数人が、「二十一世紀を語る夢の会」な る親睦会をつくった。  親睦会といっても酒好きの彼らは、この 夢の会発足前からも、毎夕仕事帰りに各自 それぞればらばらに市内の片町や香林坊の 居酒屋、小料理屋で顔を合わせ、夢の会を 開いていたのだが、そこでは国政や県政、 社会、教育、海外情勢などあらゆる時事問 題、身近な話題をだれに遠慮することなく 忌憚なく熱く語り合っていた。  彼らの多くは定年間近のサラリーマンで、 県庁、市役所、郵便局、学校、新聞社、専 売公社、電電公社、国鉄、労働組合などに 勤めていた。若き日、戦場を体験した世代 である。彼らは多くの友人や親、兄弟たち を失っていた。戦争否定は言わずもがなの 彼らの共通認識であった。また、高学歴で ありながら「長」の付く要職を拒んだ人た ちでもあった。東大、早稲田、慶応を出て いようと彼らは平社員、平教員を貫いた。 満鉄退職後、県庁に勤めていた人もいた。  居酒屋で彼らとよく顔をあわせていた私 は、なぜか彼らに可愛がられて、いつの間 にか親子ほども歳の離れた特別会員となっ てしまった。私は旅行代理業をしていたこ ともあって年に数回、「夢の会懇親旅行」 を企画、担当し、彼らを日本各地の名所へ 案内した。  このメンバーの中に、林政文の孫の林さ んという方がいた。林さんの父は林政武で、 第4代の北國新聞社長だった。祖父が第2 代社長の林政文である。  なお、初代は政文の実兄の赤羽万次郎で あり、3代目は政文の義父・林政通である。  林政武は昭和18年(1943年) に亡くなり、 同社の経営は林家から離れた。赤羽家、林 家は長野県松本市出身だった。   明治26年(1893年) 8月5日、...

365. 瓊音(ぬなと)のひびき

 【2024年10月5日配信】   縄文の音 第二楽章 . 白山に秘められた日本建国の真実      追悼    長野県 中野市  文明アナリスト   新井  信介         共振する縄文の心・翡翠の 波形       -泰澄の白山開山の意味-                                                                               白山は縄文時代からの山として人々の信 仰を集めてきた。六千年前、日本列島では、   お互いの命の響きを正確に伝え合う共振装 置としてヒスイを発見し、大切に身に着け 出した。その信仰の中心に最も響きの分か る女神を選び、ヌナカワ姫と代々呼ばれ続 けた。太古の時代から白山の存在は、北の 日本海と南の太平洋へと流れ行く命の水を 分け恵む特別な水分(みくまり)の山だっ た。そんな日本列島に憧れ入植した人たち から、命を産み育てる力はイザナミと呼ば れ、人々はこの力を、水そのものと同一に 見ていたのだ。                           一方で、国や統治体のことをイザナギと   呼んだ。これらは陰と陽のように表裏を成   し、この二つの力がこれまでの日本国を導   いてきた。しかし令和が始まった今、日本   国というこの統治体は人々の幸福よりも経   済の発展を重視し、マネーの追求に明け暮   れ、その結果多くの問題と疑問と苦痛を人   々にもたらしてきた。そして今、かつて経   験したことがないような、先行きの見えな   い不安が日本人と社会を覆っている。                               さらに今、縄文から続く六千年来の人々   の覚醒が静かに始まった。                                    白山には三つの入口がある。一つは加賀   から入る道で、ここは古代に崇神(...

381. 混迷する現代と統一協会(続き)

 【2025年2月26日配信】        親友ヨッチにささげる手記          -最期まで友情を信じて-                  石川県河北郡津幡町                 書店員 22歳  酒井 由記子  人は、どんな人と巡り合うか、どんな本 と出会うかによって人生が決まってくると、 ある作家が述べていたのをふと思い出す。 私にとってはまさにそうであった。出会っ た人達も書物もとても大きな影響を残し、 忘れられない出来事となっていったのであ る。   一、高校生の頃  今から六年前(1977年)、私は金沢 二水高校の二年生であった。いや二年生と いうより吹奏楽部生というほうが適切であ るほど私は部活動に情熱を注ぎ込んでいた。 みんなでマラソン、腹筋運動をしてからだ を鍛えあげ、各パートごとでロングトーン をして基礎固めをなして、全員そろって校 舎中いっぱいに響きわたるハーモニーを歌 いあげる。それは、先輩、後輩、仲間達の 一致によって一つの音楽をつくり出すとい う喜びを存分に味わった私の青春時代の真 っ盛りであった。ただ残念なことは、部活 動に熱中すればするほど勉強のほうはさっ ぱり力がはいらなかったことである。中学 生のときは、「進学校にはいるために」と いうただそれだけの目的で受験勉強ができ た。しかし、いざ高校にはいってみると、 また「いい大学にはいるために」と先生方 が口をすっぱくして押しまくる文句に素直 になれなかった。勉強する本当の意味が見 出せなかったのである。その頃から、私は 人間は何のために生きるのだろうかという ことまで突っ込んで考えるようになってい った。  父母が書店を経営しているため本は充分 にあり、書物を読むことによって答えを見 出そうとした。私の強い求めに応じるかの ように一冊の本が転がり込んできた。クリ スチャン作家である三浦綾子さんの『あさ っての風』という随筆集であった。聖書の 言葉がそこに登場しており、それはズシリ と心に響いたのである。その本に魅せられ て三浦さんの自叙伝も何冊か読み進めてい った。しだいに私の魂は、人間をはるかに 越えた大いなる存在があることを感じてい った。確信までは至らなかったけれども、 それらの本...

303. 教え子を再び何処へ送るのか

【2023年5月25日配信】   マスクをめぐる学校との苦闘                   千葉県 今野 ゆうひ  17歳                          2019年。新型コロナウイルスが突如 として私たちの生活に現れました。何もわ からないまま政府に舵をゆだね、ウイルス の災いとして ”コロナ禍” は四年目に突入し ました。 当時中学三年生だった私の日常も  “コロナ禍” によって一変しました。  外出自粛、一斉休校、ソーシャルディス タンス、マスク、消毒...   それら政策を半ば面白がりながら、20 21年まで三年間、流されて過ごしました。  人との接触をなるべく避けながらいかに 楽しめるか。マスクをしていかにおしゃれ をできるか。いつしか私たちの生活は“コロ ナ禍”ファーストへと姿を変えていました。  2021年、高校一年生になった私も“コ ロナ禍”ファーストな高校生活を送っていま した。  その年の夏、母と私は新型コロナと全く 同じ症状を発症。病院に行っても薬がない ので PCR検査などはしていませんが、あの 症状は確実に新型コロナだったと思います。 その時母と、“コロナ禍” ファーストな生活 をしていても感染はするし、普通の風邪と 同じように治るということに気づきました。  もちろん個人差はありますが、なぜここ まで徹底して感染源を特定したり外出制限 をしたりするのか、その時からじんわりと 疑問が生まれます。  経験は人を変化させますね。  そんなこんなで私と母は、自転車に乗っ ている時だけ。から始まり、すこしずつマ スクを外すことにしました。  ある日、母と一緒に近くの大きめのスー パーで買い物をすることになります。 「注意されるまでマスクしないで入ってみ るわ」  正直遊びの部分もありました。ちょっと 面倒くさくなっちゃったのです。強い意志 もないただのチャレンジだったので、何か 言われたらすぐ付けるつもりでした。  ところが、なんかいけちゃったのです。 一時間弱いたものの、誰にもなんにも言わ れず買い物終了。  なんということでしょう。今までやって きたことはなんだったんだと思うほどあっ けなくチャレンジは成功。今思えば、この スーパーで何か言われていたら、この文を 書くこともなかったで...

275. スポーツを文化に

【2022年10月10日配信】      「学生野球考」         慶應義塾大学野球部監督   前田 祐吉                              史上最高演技    中国・張博恒(左)と台湾・唐嘉鴻   唐 「こんなのもらっちゃったよオレ」   張 「よかったらオイラのもあげるよ」   唐 「そっちのは錆びてるみたいだね」   張 「ほんとだ。だったら交換してよ」   唐 「ならオレのも持ってけよ」            石原裕次郎『錆びたナイフ』   史上最高選手      勇気ある発言   「オンニ、ここで記念に一緒に撮りましょ」   「オレは笑いをこらえるが、笑って何が悪いんだ」    台湾、中国、日本、コロンビア  体操鉄棒4選手      葉隠・武士道を覆す号泣                       「サード!もう一丁!」「ヨーシこい」 と いう元気な掛け声の間に、「カーン」と いう 快いバットの音がひびくグラウンドが 私の職 場である。だれもが真剣に野球に取 り組み、 どの顔もスポーツの喜びに輝いて いる。息子 ほどの年齢の青年たちに囲まれ、 好きな野球 に打ち込むことのできる私は、 つくづく、し あわせ者だと思う。  学生野球は教育の一環であるとか、野球 は人間形成の手段であるということがいわ れるが、私の場合、ほとんどそんな意識は ないし、まして自分が教育者だとも思わな い。どうしたらすべての野球部員がもっと 野球を楽しめるようになるのか、どうした らもっと強いチームになって、試合に勝ち、 選手と喜びを共にできるのか、ということ ばかり考えている。  野球に限らず、およそすべてのスポーツ は、好きな者同志が集まって、思いきり身 体を動かして楽しむためのもので、それに よって何の利益も求めないという、極めて 人間的な、文化の一形態である。百メート ルをどんなに早く走ろうと、ボールをどれ だけ遠くへカッ飛ばそうと、人間の実生活 には何の役にも立たない。しかし、短距離 走者はたった百分の一秒のタイムを縮める ために骨身をけずり、野球選手は十回の打 席にたった三本のヒットを打つために若い エネルギーを...
         柿岡 時正
         廣田 克昭
         酒井 與郎
         黒沢  靖
         神尾 和子
         前田 祐吉
         廣田 克昭
         伊藤 正孝
         柿岡 時正
         広瀬 心二郎
         七尾 政治
         辰巳 国雄
         大山 文人
         島田 清次郎
         鶴   彬
         西山 誠一
         荒木田 岳
         加納 韻泉
         沢田 喜誠
         島谷 吾六
         宮保 英明
         青木 晴美
         山本 智美
         匂  咲子
         浅井 恒子
         浜田 弥生
         遠田 千鶴子
         米谷 艶子
         大矢場 雅楽子
         舘田 信子
         酒井 由記子
         酒井 由記子
         竹内 緋紗子
         幸村  明
         梅  時雄
         家永 三郎
         下村 利明
         廣田 克昭
         早津 美寿々
         木村 美津子
         酒匂 浩三
         永原 百合子
         竹津 清樹
         階戸 陽太
         山本 孝志
         谷口 留美
         早津 美寿々
         坂井 耕吉
         伊佐田 哲朗
         舘田 志保
         中田 美保
         北崎 誠一
         森  鈴井
         正見  巖
         正見  巖
         貝野  亨
         竹内 緋紗子
         滋野 真祐美
         佐伯 正博
         広瀬 心二郎
         西野 雅治
         竹内 緋紗子
         早津 美寿々
         御堂河内 四市
         酒井 與郎
         石崎 光春
         小林 ときお
         小川 文人
         広瀬 心二郎
         波佐場 義隆
         石黒 優香里
         沖崎 信繁
         山浦  元
         船橋 夕有子
         米谷 艶子
       ジョアキン・モンテイロ
         遠藤  一
         谷野 あづさ
         梅田 喜代美
         小林 ときお
         中島 孝男
         中村 秀人
         竹内 緋紗子
         笠尾  実
         前田 佐智子
         桐生 和郎
         伊勢谷 業
         伊勢谷 功
         中川 清基
         北出  晃
         北出  晃
         広瀬 心二郎
         石黒 優香里
         濱田 愛莉
         伊勢谷 功
         伊勢谷 功
         加納 実紀代
         細山田 三精
         杉浦 麻有子
         半田 ひとみ
         早津 美寿々
         広瀬 心二郎
         石黒 優香里
         若林 忠司
         若林 忠司
         橋本 美濃里
         田代 真理子
         花水 真希
         村田 啓子
         滋野 弘美
         若林 忠司
         吉本 行光
         早津 美寿々
         竹内 緋紗子
         市来 信夫
         西田 瑤子
         西田 瑤子
         高木 智子
         金森 燁子
         坂本 淑絵
         小見山 薫子
         広瀬 心二郎
         横井 瑠璃子
         野川 信治朗
         黒谷 幸子
         福永 和恵
         小社発信記事
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         秋山 郁美
         加藤 蒼汰
         森本 比奈子
         森本 比奈子
         吉村 三七治
         石崎 光春
         前田 佐智子
         前田 佐智子
         前田 佐智子
         前田 佐智子
         中野 喜佐雄
         八木  正
         堀  勇蔵
         家永 三郎
         広瀬 心二郎
         菅野 千鶴子
         海野 啓子
         菅野 千鶴子
         海野 啓子
         石井 洋三
         小島 孝一
         キャリー・マディ
         谷本 誠一
         宇部  功
         竹内 緋紗子
         谷本 誠一
         酒井 伸雄
163、コロナ禍の医療現場リポート
         竹口 昌志
164、この世とコロナと生き方を問う
         小社発信記事
165、コロナの風向きを変える取材
         橋本 美濃里
166、英断の新聞意見広告
         小社発信記事
167、ワクチン接種をしてしまった方へ
         小社発信記事
168、真実と反骨の質問
         小社発信記事
169、世論を逆転する記者会見
         小社発信記事
170、世界に響けこの音この歌この踊り
         小社発信記事
171、命の責任はだれにあるのか
         小社発信記事
172、歌人・芦田高子を偲ぶ(1)
         若林 忠司
173、歌人・芦田高子を偲ぶ(2)
         若林 忠司
174、歌人・芦田高子を偲ぶ(3)
         若林 忠司
175、ノーマスク学校生活宣言
         こいわし広島
176、白山に秘められた日本建国の真実
         新井 信介
177、G線上のアリア
         石黒 優香里
178、世界最高の笑顔
         小社発信記事
179、不戦の誓い(2)
         酒井 與郎
180、不戦の誓い(3)
         酒井 與郎
181、不戦の誓い(4)
         酒井 與郎
182、まだ軍服を着せますか?
         小社発信記事
183、現代時事川柳(六)
         早津 美寿々
184、翡翠の里・高志の海原
         永井 則子
185、命のおくりもの
         竹津 美綺 
186、魔法の喫茶店
         小川 文人 
187、市民メディアの役割を考える
         馬場 禎子 
188、当季雑詠
         表 古主衣 
189、「緑」に因んで
         吉村 三七治 
190、「鶴彬」特別授業感想文
         小社発信記事
191、「社会の木鐸」を失った記事
         小社発信記事
192、朝露(아침이슬)
         坂本 淑絵
193、変わりつつある世論
         小社発信記事
194、ミニコミ紙「ローカル列車」
         赤井 武治
195、コロナの本当の本質を問う①
         矢田 嘉伸
196、秋
         鈴木 きく
197、コロナの本当の本質を問う②
         矢田 嘉伸
198、人間ロボットからの解放
         清水 世織
199、コロナの本当の本質を問う③
         矢田 嘉伸
200、蟹
         加納 韻泉
201、雨降る永東橋
         坂本 淑絵
202、総選挙をふりかえって
         岩井 奏太
203、ファイザーの論理
         小社発信記事
204、コロナの本当の本質を問う④
         矢田 嘉伸
205、湯の人(その2)
         加藤 蒼汰
206、コロナの本当の本質を問う⑤
         矢田 嘉伸
207、哲学の時代へ(第1回)
         小社発信記事
208、哲学の時代へ(第2回)
         小川 文人
209、コロナの本当の本質を問う⑥
         矢田 嘉伸
210、読者・投稿者の方々へお願い
         小社発信記事
211、哲学の時代へ(第3回)
         小社発信記事
212、哲学の時代へ(第4回)
         小社発信記事
213、小説『金澤夜景』(2)
         広瀬 心二郎
214、小説『金澤夜景』(3)
         広瀬 心二郎

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